東洋ゴム工業は7月28日、硬質ウレタン事業に関する資産などを吸収分割の方法で、12月27日(予定)を効力発生日として、子会社のソフランウイズに承継させることを、同日開催の取締役会で決議したと発表した。その上で、同日付でソフランウイズの発行済株式の全部を積水化学工業に譲渡する。
東洋ゴムは顧客に対する十分な事業要件を満たすことを前提とした「事業評価ガイドライン」を策定し、市場成長性や事業継続性など、さまざまな観点から全事業領域を対象として個別に評価・検証を行なうとともに、それぞれの事業価値の向上をめざし、必要な最適方策の検討を行っている。
対象事業は、ソフランウイズを中心に技術力への評価と安定的な需要に支えられ、これまで長年にわたって、その知名度と堅固な事業基盤を築いてきた。特に、国内では硬質ウレタン業界のマーケットリーダーとしての地位を確保するとともに、海外への事業展開にも着手してきた。
今回、対象事業の評価・検証・方策検討にあたっては、同社グループが置かれた市場競争環境の中で、さらなる事業発展と企業価値向上を実現していく必要性を確認するとともに、その目的に資する方策を検討してきた。
この結果、同社は類する事業に関連した知見と事業推進基盤を持つ既存の有力事業者のもとで、さらなる事業展開を図ることが最適であるとの判断に至った。
同社は事業評価に基づくこれらの方策を実施する一方、「モビリティを中心とした事業」をコア事業領域として据え、経営資源を重点投下することにより、事業経営の推進力を強化し、さらなる企業価値の向上を実現していく方針だ。