東部ゴム商組 工業用品流通動態統計調査(詳報)

2017年08月01日

ゴムタイムス社

 東部ゴム商組の工業用品部会は7月27日、東京・銀座のホテルモントレ銀座で商工懇談会を開催し、第2回工業用品流通動態調査を発表した(本紙既報)。

 同組合では、ベルトホース部会が1982年からベルト・ホース流通動態調査を実施している。一方、工業用品部会で扱うゴム・シート・マットや成形品、押出品などは商品の種類や材料・製法が多岐にわたる。このため、分類の区分けが難しく、調査実施が難しいとされてきたが、「加藤暢利部会長を始め、部会員らの努力の結晶」(山上茂久理事長)で、第1回目の工業用品流通動態調査を昨年発表するに至った。

 調査対象企業は、工業用品部会員企業41社と同部会選定の組合員企業19社の計60社。調査期間は16年4月~17年3月の1年間で、回答率は82%(49社)となり、17年3月のベルトホース流通動態調査とほぼ同じの回答率を得ている。

 設問内容に関しては、ゴムシート・マット、切削・打抜品、成形品、押出品、ロール品、ライニング・引布、その他の製法別に分類し、売上や価格、販売上の問題点など13の設問に対して回答を求めている。

〈16年度の売上高〉
 その他を除いて、売上高は前年に比べて「95%~105%未満」、横ばいであるとの回答が一番多かった。

 前年調査と比べ伸びが目立ったのはゴムシート・マット、切削・打抜品、押出品、ロール品の4分類。「95~105%未満」から「110%以上」3回答計がそれぞれ85%、74%、73%、65%を占めた。

前年度4-3月売上実績

〈16年度の市場価格の状況〉

 「問題ない」との回答が大勢を占めた。とりわけ、ゴムシート・マット、切削・打抜品、ロール品、その他の4分類では90%超という回答を得た。

 また、ゴムシート・マットと切削・打抜品、成形品は「乱れている」との回答が前年比で10ポイント近く減っている。「売上高の伸びとともに市場価格の乱れもないところを見ると仕事の量はあり、価格のたたき合いが減っているのではないか」(加藤部会長)と説明した。

〈17年度の売上高予想〉

 7分類すべてで「95%~105%」が1位回答となり、これは前年調査と同じ。ただ、前年調査に比べ伸長2回答