オカモトの11年3月期決算は売上高670億円(前年比4・5%増)と増収だったが、収益は営業利益が28億円(27・6%減)、経常利益28億円 (32・3%減)、当期純利益は15億円(46・1%減)と一律減益となった。1株当り純益は13・5円(前期24・64円)、売上高営業利益率は4・ 1%(同6%)、自己資本比率は56・8(同57・7)となった。
同期は、第3Qまで売上げ、収益とも伸びていたが、12月以降の材料価格の高騰で収益性を大幅に悪化させた。 東日本大地震で、同社福島工場および福島の関係会社の工場の屋根が落ちたためラインを2週間止め、修復費用に9200万円を特別計上。月内にラインを再稼動させた。 またミシュランに貸与中の群馬・太田工場がミシュランの戦略変更で3分の1の敷地が返却、土壌調査と土地改良費用に1億円を要した。この結果特別損益が5億1600万円に膨らんだ。 事業別では、産業用製品は売上高393億円で事業利益は23億円に。冷凍食品など工業用フィルムを中心に建材用などの多層フィルム新規商材が売上増に。農 用フィルムは市況好調を受けポリオレフィン中心に伸長した。フレコンは主需要家の石化メーカー向けが好調で売上増となった。自動車内装材は震災前は新規受 注、好調車種の増産で好調だったが、ライン停止の影響を受けた。 生活用品の売上高は277億円、利益は19・7億円に。スキンは中国販売が伸びたが国内の縮減が響き、売上げはほぼ横ばい。 次期業績予想は売上高690億円、営業利益25億円、経常利益29億円、当期純利益16億円。
2011年06月06日