東洋ゴム工業は8月2日、ハイト系車両専用スタッドレスタイヤ「ウィンター・トランパスTX」を開発し、1日から全国発売したと発表した。
全31サイズ、価格はオープン。
同新製品は、背の高いミニバンはもちろん、SUV車両特有のふらつきを抑え、アイス性能と走行安定性を高次元で両立したハイト系車両専用のスタッドレスタイヤ。
「NEO吸着ナノゲルゴム」「3Dダブルウェーブグリップサイプ」「鬼クルミ」などの採用により、アイス制動性能が当社従来品(ウィンター・トランパスMK4α)比12%短縮した。
また、ドライバーがアイス路面でも安定した走りを実感できる「高剛性・スーパーハイターンアップ構造」「トリプルトレッド構造」を採用している。
タイヤ側面では剛性(外側からの力による変形に対する強さ)を高めたことで、不要なたわみや横方向への重心移動を抑え、コーナリングやレーンチェンジ時のふらつきを極小化し、より安全で安心感のある冬道での走りをドライバーに提供する。
路面に接するタイヤのトレッドパターンには、新技術「3Dダブルウェーブグリップサイプ」を開発し、採用した。
サイプ(タイヤのトレッド部分に細かく刻んだ溝)は、凍結した路面でタイヤの接地面積を増やし、摩擦力を高める働きがある。同製品では、パターンブロック壁面につけた凹凸が互いに支え合う設計によってサイプの倒れこみを抑制、サイプ全体でエッジ効果を発揮し、アイス制動性能を向上させている。
アイス制動時には、サイプがエッジ幅の接地圧を均一化し、前後方向の圧力を向上させ、タイヤのアイス性能がさらに進化した。
同社はこれまで、マーケットにおける車両トレンドやドライバーが求めるニーズの収集分析を重ねて、顧客へ最適なタイヤの提案を図ってきた。ミニバン車両に加え、近年、増加傾向にあるSUV車両といった「ハイト系」車両トレンドに着目し、新たなジャンルとしてハイト系車両専用スタッドレスタイヤ「ウィンター・トランパスTX」を開発した。
同社では今後も独自のタイヤ設計基盤技術を強化し、多種多様な冬季路面コンディションに応じた性能評価技術やシミュレーション技術などの独自開発テクノロジーによって、スタッドレスタイヤの進化を実現していく。