オカモトの2018年3月期第1四半期連結決算は、売上高が211億5600万円で前年同月比0・2%減、営業利益は28億2600万円で同6・9%減、経常利益は30億7600万円で同13・8%増、四半期純利益は21億3400万円で同7・4%増となった。経常利益については、前年同期に比べ為替差損が大幅に減少したことで2桁増となった。
産業用製品については、一般用フィルムは市況低迷により売上減。工業用フィルムは海外向けステッカー用が堅調に推移し、売上増。建材フィルムは顧客の在庫調整の影響により売上減。多層フィルムは、食品用の新規採用と電池用が好調で売上増。農業用フィルムは、張替え需要の低迷により売上減となった。
壁紙は住宅着工件数が伸び悩む中、集合住宅向けの販売が堅調に推移し売上増。自動車内装材は、中国向けが堅調に推移し売上増。フレキシブルコンテナは、石油化学メーカー向けの販売価格が下落したため売上減となった。
粘着テープは、包装資材卸向けクラフトテープと小売店向け養生テープの販売が堅調に推移し売上微増。工業テープはスマートフォン関連と車輌向けテープが低調で売上減となった。
食品衛生関連商品は中食業界の市場拡大により、小巻ラップ・衛生用品を中心に販売が堅調に推移し売上増。食品用脱水・吸水シートであるピチット製品は、外食産業向け・産地加工向けともに堅調に推移し売上増となった。
以上により、産業用製品の売上高は135億6800万円で同2・7%増、セグメント利益は14億1200万円で同9・0%減となった。
生活用品については、コンドームは引き続きオカモトゼロワンの販売が好調で、その他薄物も堅調に推移し売上増。浣腸は、市場は縮小傾向にあるものの、幅広い年齢層へ販促活動を行い売上増となった。
除湿剤は全国的に降水量が少なかったため売上減。手袋は、家庭用は回復したものの、その他の販売が減少し売上減となった。
メディカル製品のうち滅菌器は、受注が好調で売上増。雨衣・ブーツは、降雨日が少なく、気温の高い日が多かったため売上減。シューズは小売店の販売が苦戦し、売上減となった。
この結果、生活用品の売上高は75億1600万円で同5・2%減、セグメント利益は18億2900万円で同1・9%減となった。
物流受託事業と太陽光発電事業である、その他の事業の売上高(振替前)は8億6000万円で同1・1%増、セグメント利益は5300万円で同16・1%増となった。
自動車内装材やコンドームなどが堅調に推移したことから、第2四半期の連結業績予想の利益項目を上方修正した。しかし、通期については下期の為替動向と季節商品の販売動向が不透明なことから、当初予想を据え置いた。
売上高は870億円で前期比0・5%増、営業利益は76億円で同27・1%減、経常利益は78億円で同27・4%減、当期純利益は50億円で同37・1%減を見込んでいる。