東海カーボン フェーズ2は成長戦略に軸足移す 

2017年08月09日

ゴムタイムス社

 東海カーボンは8月9日、2017年12月期中間決算と中期経営計画の進捗状況に関する説明会を開催した。

 同社の2017年12月期第2四半期の売上高は491億8400万円で前年同期比9・6%増、営業利益は42億2800万円(前年同期は8000万円の営業損失)、経常利益は49億2400万円(同2億3500万円の経常損失)、四半期純利益は58億5400万円(同59億円の四半期純損失)となった。
 
 決算説明を行った松原和彦経理部長は、主な増収増益要因として「売上面ではカーボンブラックの数量増と売価上昇、利益面では固定費圧縮などの構造改革の効果現出やカーボンブラック事業環境の回復」を挙げた。

 カーボンブラック事業については、「中国カーボンブラックメーカーの攻勢が弱まるなか、タイヤメーカーからの引き合いが活発化した。特に、タイ、日本で販売が増加したこと」で売上が約3割増加した。利益面についても、「原料油価格上昇に伴う製品の値上げ実施と昨年の構造改革の効果現出なども寄与しただけでなく、海外子会社のマージン改善も進んだ」ため、営業利益が大幅に増加した。

 続いて長坂一社長が中計「Tー2018」の進捗状況を説明した。長坂社長は、「事業再構築については、ほぼ考え通りに進んだが、内部意識改革については、まだまだ道半ばだ。今後、さらに改革を図っていく」とフェーズ1を振り返った。

 フェーズ2からは、成長戦略に軸足を移して、収益基盤をより強固にしていく方針を示した。

 数値目標については、最終年度2018年度に売上1100億円、営業利益90億円、ROS8%の目標を掲げているが、2017年の見通しで売上980億円、利業利益85億円を予想しており、2017年の段階で、最終目標数値にかなり近づく見込であることを説明した。ROICについては、最終年度で6%を目標を掲げていたが、2017年の見通しで、6・7%を予想しており、最終年度を待たずに、目標数値を達成する見込み。

 カーボンブラックの成長戦略としては、高補強カーボンブラックの開発推進、成長著しい東南アジア市場への積極展開、長年取り組んできた水性カーボンブラックの販売拡大の3つを掲げる。

 水性カーボンブラックついては、「大手プリンターメーカーへの個別機種への搭載が実現しており、確実に収益があがるビジネスのひとつになると考えている。来年前半には、増産設備投資も完

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