バンドー化学の2018年3月期第1四半期連結決算は、売上高が222億4000万円で前年同期比1・8%増、営業利益は13億6600万円で同6・3%減、経常利益は16億5300万円で同28・0%増、四半期純利益は13億5100万円で同37・1%増となった。
自動車部品事業については、国内は生産台数が前年を上回ったものの、顧客の海外現地調達化の影響などもあり、補機駆動用伝動ベルトと補機駆動用伝動システム製品の販売が減少した。
海外では中国で主要顧客の生産台数の減少により販売が減少したが、アジア地域で積極的な顧客開拓に注力したことにより、スクーター用変速ベルトなどの販売が増加し、海外では増収となった。
これらの結果、同セグメントの売上高は99億5200万円で同0・7%減、セグメント利益は7億100万円で同6・2%減となった。
産業資材事業に関しては、一般産業用伝動ベルトは、中国で昨年の水害が影響し農機補修市場が低迷したことで、農業機械用伝動ベルトなどの販売が減少したが、アセアン地域と欧州地域での販売強化により農業機械用伝動ベルトや産業機械用伝動ベルトの販売が増加した。
国内では中小企業の設備投資需要が増加した影響を受け、産業機械用伝動ベルトとプーリの販売が増加し、全体では販売が増加した。
運搬ベルトについては、国内の石炭火力発電所向けなどの案件が減少し、コンベヤベルトの販売が減少したが、国内と中国で積極的な顧客開拓を進めたことにより、樹脂コンベヤベルトの販売が伸長した。
以上の結果、同セグメントの売上高は79億1700万円で同1・8%増、セグメント利益は中国の農業機械用伝動ベルトの不振による影響が大きく3億7100万円で同37・2%減となった。
高機能エラストマー製品事業のうち、機能フイルム製品では、従来製品の建築資材用・工業用・医療用フイルムの販売が減少したが、事業転換を進めている四輪車・二輪車用外装フイルムの販売が増加した。
精密機能部品は、主要顧客であるOA機器メーカーの増産により高機能ローラの販売が増加したことに加え、インクジェットプリンターや金融端末機器用精密ベルトなどの販売が増加した。
これにより、同セグメントの売上高は39億800万円で同7・6%増、、セグメント利益は販売増に加え、販売構成の変化などにより8100万円で同459・3%増となった。
ロボット関連デバイス事業などを行っている、その他の事業の売上高は5億9600万円で同1・7%減、セグメント利益は6800万円で同12・0%減となった。
通期の連結業績予想については当初予想から変更なく、売上高は910億円で前期比3・0%増、営業利益は60億円で同1・8%増、経常利益は66億円で同0・4%増、当期純利益は49億円で同1・0%減を見込んでいる。