通期業績予想を上方修正
クラレの2017年12月期第2四半期連結決算は、売上高が2513億4000万円で前年同期比3%増、営業利益は375億500万円で同8・3%増、経常利益は362億6400万円で同7・7%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は239億8800万円で同7・2%増となった。
営業利益は光学用ポバールフィルムの販売数量増に伴う操業度向上により前年同期に比べ29億円の増益となり、「すべての利益項目で過去最高を更新した。中計施策は順調に進めてきたが、経済成長率が思ったほど伸びなかったこともあり、中計の目標数字には届いていない。次の中計にいかに反映させるか」(伊藤正明社長)と総括した。
通期の連結業績予想は、原燃料価格が年初予想より高い水準で推移していることでコストアップが見込まれるものの、多くの事業が引き続き順調であることから、売上高5300億円、営業利益750億円、経常利益73億円を見込み、利益面での業績を上方修正した。
主力のビニルアセテートの売上高は1285億1900万円(前年同期比0・1%減)、営業利益は313億4600万円(同6・6%増)。
売上高の減少は利益率の低い酢酸ビニルモノマー(VAM)の外部への販売を減らし、自社消費原料に向けたことによるもの。
ポバール樹脂は米国市場を中心に販売量が増加し、順調に推移。光学用ポバールフィルムは販売量が増加、水溶性ポバールフィルムは引き続き需要が旺盛な個包装洗剤用途を中心に好調となった。EVOH樹脂<エバール>は、食品包装用途、自動車ガソリンタンク用途ともに販売量が拡大。
イソプレンセグメントの売上高は