ハーバード大学 自己修復可能な新ゴムを開発

2017年08月21日

ゴムタイムス社

 ハーバード大学は8月14日、天然ゴム並みに丈夫で自己修復が可能な新しいタイプのゴムを開発したと発表した。

 ゴムはしばしば永久的な共有結合によって結合されたポリマーでできており、自己修復特性を持たせることは困難とされていた。これらの共有結合は強力である反面、一度壊れると再結合することができなくなる。自己修復可能なゴムを作るためには、ポリマーを接続する結合を可逆的にする必要があった。

 以前の研究では、可逆的な水素結合を用いてポリマーを結合させゴムを形成したが、可逆的な結合は共有結合よりも弱いとされていた。そこで、同大学の論文の主著者であるデイビット・ワイツ博士は、共有結合と可逆的な結合の両方の性質を持つ、透明で強く自己修復可能なハイブリッドゴムを開発した。

 ハイブリッドゴムは力を加えてもひび割れを起こさない。一時的に切断されるが、繊維状の構造が共有結合を保ち、負荷が解消されると元の形状に修復される。同大学の技術開発局は、同技術の特許出願を提出し、積極的に商業化の機会を模索している。

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