ブリヂストンは8月23日、JFEスチール・JFEシビルと、地震時のエネルギーを吸収し、建物の揺れを効率的に低減できる新たな制振装置「間柱型粘弾性ダンパー」を共同開発したと発表した。
ブリヂストンが粘弾性体を使用したパネル(粘弾性パネル)、JFEスチールが上下支持部材を製造し、JFEシビルが組み立てと製品の販売を担当する。
間柱型粘弾性ダンパーは上下の梁の間に設置する制振装置で、内鋼板と外鋼板の間に粘弾性体を接着した粘弾性パネルと、H形鋼を用いた上下支持部材で構成されている。
風揺れなどの微小な振動のほか、大地震による建物の揺れと変形を低減し、鉄骨造や鉄筋コンクリート造など、建物の構造種別に関わらず適用が可能だ。
粘弾性体には、ブリヂストンが30年以上にわたって免震ゴム事業で培ってきた材料開発技術を活用し、減衰性能を強化した新開発の高減衰ゴムを採用している。
今回開発したダンパーの構造安全性と設計法の妥当性は、3社が共同で実施した各種実験によって検証されており、3月に粘弾性ダンパーとしては初めて、一般財団法人「日本建築センター」から評定を取得した。