通期の連結業績予想で、売上高・営業利益ともに過去最高を見込んでいるニッタは、予想を裏付けるように第1四半期は好調な滑り出しとなった。新田元庸社長に同四半期を振り返ってもらいつつ、M&Aや今後の課題などについて聞いた。
―第1四半期を振り返って。
売上高・営業利益ともに四半期ベースで過去最高となった。経常利益・四半期純利益も増益となり、非常に順調な第1四半期となった。
売上については、国内は前年同期比で12%ほど増加した。今回の売上の中で特筆すべきことは、浪華ゴム工業の売上が今四半期から約5億円計上されたことだ。
国内は各事業部とも好調だったが、前期から引き続き半導体・物流・紙工関係が順調に推移した。そこに建機・工作機械が回復してきて、より幅広い業界で好調に推移している。
海外については対前年比で11%増ということで、主にアジアが好調に推移した。その要因の1つとして、中国などの建機の回復が挙げられる。欧米はほぼフラットで、高水準で推移している。
ただ、やや円高に振れているため、売上での為替の影響は2億5000万円で、営業利益では2000万円となった。
特に為替の影響を受けるのはメキシコだ。日本から物を送ったりするので、円高になればそれだけマイナスのインパクトがある。
―立て続けにM&Aを実施したが。
去年はカナダのコネクト・コンベヤ・ベルティング、今年4月には浪華ゴムを子会社化し、7月には東洋ゴム工業の化工品事業を取得する契約を締結した。
これら3つのM&Aは異なる位置付けとなっており、カナダの企業は既存事業の補強的なM&A、浪華ゴムと東洋ゴムはゴムあるいはプラ