日本ミシュランタイヤは8月29日、BFグッドリッチのトラック用タイヤを9月1日より日本市場に本格投入すると発表した。
BFグッドリッチは、アメリカで古くから伝統的な4x4向けタイヤを生産しており、ミシュラングループの主要ブランドの一角を担っている。1997年にトラックバスタイヤの専門会社であるミシュラントラックバスタイヤを設立して以来、20年目にして初めて、ミシュラン以外のブランドを投入する。
同日開催された記者会見で、トラック・バスタイヤ事業部の高橋敬明執行役員は「ミシュランでは取り込めなかった顧客を獲得していきたい。ミシュランと比較して、BFグッドリッチは買いやすいタイヤとなっている。顧客、販売店から、価格的に他社と競合できるタイヤを求められていた。ミシュランでは戦えなかったビジネス領域に、新たな商材を提案できる」と日本市場投入の狙いを説明した。
今回投入するタイヤは、アジアやオセアニアで、既に販売を開始しており、タイ、ベトナム、オーストラリアを中心に好調な販売を維持している。こうしたアジアでの実績が日本市場投入の後押しにもなったという。
また、昨今の輸送業界は、ドライバー不足、働き方改革による総労働時間の適正化などから、輸送効率の高いトレーラー輸送の増加や2020年の東京オリンピックに向けた建設ラッシュなど業界全体の新たな需要が生じている。そうしたマーケットニーズに応える選択肢として、トレーラー輸送やオフロードに定評のあるBFグッドリッチを提案していく。
今回発売するルートコントロールシリーズ、 クロスコントロールシリーズは、共にBFグッドリッチブランドのタフで力強いイメージを保ち、使用用途に合わせて幅広い状況に対応可能な製品となっている。
タイヤ需要期の秋に間に合わせるために、長距離走行に適したルートコントロールS、オン・オフロード走行に適したクロスコントロールSの2製品を9月に先行発売し、トレーラー専用のカット・チッピングに優れたルートコントロールT2製品を11月に発売する。
今後は「3年以内に、トラック用タイヤにおけるミシュラン全体の売上の10%をBFグッドリッチで獲得していく」方針。