三菱ケミカルは9月7日、仏エア・リキード社の子会社エア・リキード・エンジニアリング&コンストラクション(エア・リキード・E&C社)との間で、ノルマルブテンからブタジエンを製造するプロセスライセンスに関する協業契約を締結したと発表した。
三菱ケミカルは水島事業所のデモプラントで開発・実証を行った、ノルマルブテンから酸化脱水素による粗ブタジエン製造プロセス(BTcB)技術を保有している。
今回の協業契約により、今後三菱ケミカルとエア・リキード・E&C社は、ノルマルブテンを利用してブタジエンを製造することを企図する顧客に対し、三菱ケミカルが保有するBTcB技術と、エア・リキード・E&C社が保有する粗ブタジエンからブタジエンの抽出プロセス技術をパッケージにした、技術ライセンスビジネスを展開していく。
ブタジエンは、現在、そのほとんどがナフサ分解から得られるC4留分を抽出する方法によって製造されている。主な用途は自動車タイヤ用途をはじめとした合成ゴム原料などで、その需要は拡大している。
今後も三菱ケミカルは、需要拡大に応えるため、今回の協業を通じて、保有技術のブラッシュアップ、ライセンスビジネスの積極展開を図っていく。