「エヌプラス」など開催 ゴム企業も多数出展

2017年09月22日

ゴムタイムス社

 材料・機械・技術の展示会「エヌプラス」、食の安全・安心を提案する専門展示会「フードセーフティジャパン2017」、試験機の総合展示会「テスト2017」、「第19回自動認識総合展」が9月13~15日に東京・有明の東京ビッグサイトで開催され、ゴム関連企業も多数出展した。

 ◆エヌプラス

 日本ゼオン
 シクロオレフィンポリマーの開発品「T62R」「L―24」や液晶フィルム、新規疎水性エーテル系溶剤などを展示した。

 高耐熱光学レンズ用グレードのT62Rは、主に車載カメラレンズでの使用を想定している。車載カメラ用は、熱による変色・変形が課題となっている。これに対し、T62
Rは耐熱特性を向上させることで、熱変形・色調変化を低減した。

 L―24は低吸収性・耐熱性に加え、優れた電気絶縁性を特長としている。高温化している半導体ウェハーの容器としての用途が考えられている。

 液晶フィルムも開発品で、世界初の「一層で銀色の広帯域化が可能」なことが特長。銀色発色できるだけでなく、様々な光沢色を表現できる。

 昭和ゴム
 今年発売したニクロム線を使用しないヒーターや、立ち仕事での足腰への負担を軽減させる「はた楽マット」などを紹介した。

 ニクロム線を使用しないヒーターはステンレスを使っており、ニクロム線ヒーターに比べ消費電力を100Vで20~30%、200Vでは40%以上カットできる。さらに、発熱体を難燃性ゴムで被覆しているため燃えにくく、耐候性に優れ屋外で使用しても劣化が少ないこと、防水性にも優れていること、丸めて保管でき、昇温速度が速いなども特長だ。

 苗床などの農業用、工場や漁港などでの融雪用としての利用が考えられている。

 デュポン
 トップクラスの耐熱性と耐薬品性を持つ高機能ゴム「カルレッツ」と高機能樹脂を展示した。

 カルレッツはパーフロオロエラストマーで、327℃までの耐熱性と1800種類を超える化学物質への耐性があり、様々な用途に使用できる。

 同社は素材だけでなく、成形も行っており、製品例として大型の「プレート式熱交換機カルレッツ・ガスケット」を展示した。香りが付きにくいことも特長で、飲料メーカーに納入されるようになっているという。

 また、異種材との一体成形が行えることや、医療・製薬向けの新グレードとして、欧州と米国で認証を受けている「LS309」なども紹介している。

 アキレス
 引布販売部が昨年に続き単独でブースを設け、ゴム引布の多様な開発品と既存品を展示した。

 開発品のCSMゴムがベースの透明ゴムシート・引布は、独自の配合設計により高い透明性を実現した。特長は、用途に合わせたゴム種を選定できることや、織物に塗布し、デザイン性を維持しながら劣化を防ぐこと、常に柔軟性を保つことなど。

 一方、自力膨張エアーマットは、不要時は小さく収納でき、使用時には器具なしで大きく膨らませることができる。これは、複数の気孔を設けた高反発ウレタンを高気密布で圧縮しているためで、バブルを開くだけで自力で空気を取り込んで膨張する。特にライフジャケットでの活用が見込まれている。

 高石工業
 水素ステーションなどで使われる耐水素用Oリング「FKM90」と「EPDM70」「EPDM90」、これらの他用途への展開例として焼き付け品などを紹介した。

 FKM90は、

 

全文:約3434文字

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー