西部ゴム商組は9月22日、大阪市の中央電気倶楽部で第46回商品説明会を開催した。
今年度2回目となる商品説明会では、工業用ゴムメーカーの十川ゴムが「要素技術を活かした機能製品と開発の取り組み」と題して放熱ゴム、低硬度フッ素ゴム、放射線遮蔽シートなどの説明を行った。会員企業85人が出席した。
会に先立ち、岡浩史副理事長・事業委員長はゴム業界の現状について触れ「商品説明会を聞き、ぜひ自分の仕事について繋げて欲しい」と述べた。
その後、十川ゴムからは須井滋次長や稲垣和則執行役員・研究開発部部長らがあいさつをしたあと、研究開発部開発課の三浦孝博氏が放熱ゴムや低硬度フッ素ゴム、そして放射線遮蔽ゴム・樹脂などの機能材料を説明。また井田剛史課長が研究開発部が取り組んでいる構造設計技術などを紹介した。
放熱ゴムについては、同社は近年電子機器などの小型化に着目し開発を進めた。一般的にゴムは熱を通しにくいが、開発した放熱ゴムは独自の配合技術によりゴム弾性を保持したまま、熱伝導率と電気特性を兼ね備えたゴム材料になっている。三浦氏は放熱ゴムの放熱実験を行った事例をいくつか紹介し、放熱効果の検証を解説した。
次いで、同社が開発した低硬度フッ素ゴムは、通常のフッ素ゴムの硬さが「A70」程度に対し、「A40」程度の硬さを実現した。特長はシール性能が向上したこと。そのほかパッキン締付け時などの反力を低減しつつ、施工性が向上したことも特長だ。
放射線遮蔽ゴム・樹脂は、放射線遮蔽効果のある