独ランクセスは9月28日、ドイツ・フリードリヒスハーフェンで10月17~21日に開催される国際プラスチック加工専門見本市「FAKUMA」に出展し、主に熱可塑性樹脂の持続可能な車載用途にフォーカスして展示を行うと発表した。
最新のXTS2温度安定化システムが同社ブースのハイライトとなる。このシステムでは、ある特定の「デュレタン」ポリアミドの連続動作温度範囲を230°C以上にまで拡張できる。
新製品を代表する一番の製品は、ガラス繊維強化ポリアミド66グレードの「デュレタンAKV35XTS2」。新ポリアミドは芳香族/半芳香族ポリアミドやポリアミドポリフェニレンサルファイドのような、高価な熱安定化特殊熱可塑性樹脂の代替品を提供。インタークーラー内蔵のエアインテークモジュールや、ターボチャージャー周りのエアダクトに使用することができる。
電気自動車や自動運転車の設計で大きな可能性を持つ難燃性のポリアミドやポリエステルは、もう一つの重要な特性を象徴する。その一例が、PBTとASAブレンドの「ポカンAF4130」だ。
この素材はUL94難燃性テストで5VA等級(試験片厚さ1・5mm)を達成している。また、リチウムイオンバッテリーで広く使われている電解液に対しても、優れた耐薬品性を備えている(DIN EN22088―3)。
また、プラスチックと金属のハイブリッド技術と「テペックス」ブランドの連続繊維強化熱可塑性複合材料によって、自動車の軽量デザインにもたらされる大きな可能性を、様々な展示によりクローズアップ。ハイブリッド技術で作られる耐荷重性の高い軽量のフロントエンドモジュールを展示する。
テペックスの展示では、優れた機械強度によって卓越した保護性能を持つセンタートンネルカバーやエンジンのアンダーライドなど、連続製造された床下プロテクションパネルを展示する予定だ。小型車用軽量化ドアモジュールキャリアや、アクティブグリルシャッター(AGS)搭載の構造強化型フロントエンドも展示する。
ターボチャージ式エンジンへと向かう傾向は、エンジンのエアマネジメントで、給気ダクトなどの中空プラスチック部品に対するより厳しい耐熱性要求につながっている。同社は新ポリアミド「デュレタンAKV320ZH2・0」と「デュレタンBKV320ZH2・0」を紹介する。
このポリアミドは主に、エアダクトなどの3Dサクションブロー成形用に設計されている。大量生産に最適化されているこのポリアミドは、幅広い処理条件に対応でき、優れた外観を提供する。