クレハエラストマー(大阪市中央区、田中和広社長)の17年度上半期のゴムシート事業は、若干の落ち込みを見せた5月を除けば、その他の月は堅調で、売上は計画をやや上回り推移した。
地域別に見ると、「関西は元気、関東・九州も堅調。中部は前年並みだが、リニアモーターカーを中心とする名古屋周辺の再開発で今後の需要に期待」という状況である。
製品別の状況は、汎用品が堅調で、中でもシリコンやフッ素は半導体関連の引き合いが伸びている。しかし、広幅製品等特定ユーザーの動きがやや鈍化している。
ゴムシートとしては、超広幅シート「クレハスーパーワイド」は太陽電池関連の需要が落ち込み、中国との価格競争が激しさを増しており、厳しい状況にある。ただ、長期的に見れば太陽電池関連の需要はいずれ回復すると予測している。
「当社はその時に備えて高機能・高付加価値により差別化が可能な製品の開発を進めており、太陽電池以外の新規ユーザーの開拓にも注力していく」構えだ。
極薄シートは好調で、売上も前年同期比で大幅に上回っている。粘着、絶縁、放熱、導電などの多彩な機能を活かし、電子部品や医療関連、センサー関連等での商品化が進められている。同社はユーザーと個別に入念な打合せを行い、機能