旭化成は需要拡大が続く低燃費タイヤ向け溶液重合法スチレンブタジエンゴム「S―SBR」のシンガポール工場の生産能力を年3万t増強することとし、2019年1月の稼働をめざしこのほど建設に着手した。
これによりシンガポール工場は2系列で合計13万t/年となり、国内の川崎工場10万5000t、大分工場3万5000tと合わせ、同社のS―SBRの生産能力は合計27万tと、連続重合法による世界最大のトップメーカーを引き続き維持する形。
同社のS―SBRは、連続重合プロセスを主力とし、独自の技術開発によりタイヤの低燃費性とグリップ性能を高次元でバランスさせながら、耐摩耗性や操縦安定性の改良も実現、国内外のタイヤメーカーからの支持を得ており、「ここ数年間、業界におけるS―SBRの市場の伸びよりは大きい」と着実な成長を遂げている。
低燃費タイヤは、新興国でのモータリゼーションの進展によるタイヤ生産の拡大や、世界的な車およびタイヤに対する環境規制の強化などを