合成ゴムの生産、出荷量が自動車タイヤ生産及び工業用ゴム製品の出荷増により年初から堅調な伸びを見せている。
合成ゴム工業会が先にまとめた1~6月(上期)の合成ゴム品種別生産実績によると、合成ゴム生産は2月以降、5カ月連続で前年同月実績を上回り、全体で79万6234t、前年同期比3・1%増となり、昨年同期の同5・6%減から大きく回復している。
タイヤ向けを中心とする汎用のSBRが28万6431tで同0・7%減、BRは16万3930tで同7・8%増となったほか、自動車用ゴム部品を中心とするNBRも自動車の生産回復により5万7131tで同9・0%増、CRは6万4980tで同4・2%増。EPTは12万2036tで同10・1%増と2桁の伸びを見せている。
本年7月単月でみると、合計12万6105tで前年同月比3・5%減となり、6ヵ月ぶりにマイナスとなったが、1~7月累計では合計92万2339tで前年同期比2・2%増と堅調な生産をキープしている。7月はタイヤ向けのSBRが2桁増となったほか、工業品向けのNBRが2桁増、CRも同3・2%増となったが、EPTは市場での供給過多からこれまでの高生産から反転、同36・5%減と大きく落ち込んだ。
一方、日本ゴム工業会が先にまとめた2017年1~6月の合成ゴム出荷実績は、国内出荷、輸出出荷合計で70万9954tで前年同期比1・3%増となった。
国内出荷は、主力のタイヤ向けが微増ながら回復、、自動車用ゴム部品を中心とする工業用品向けが前年下期からの堅調な伸びを継続、同8・3%増と好調に推移したほか、紙加工用やプラスチック用などのゴム工業外向けも同2・0%増となったことで43万3605tの1・7%増と、前年同期実績を上回った。輸出出荷も主力のはSBRソリッドが同3・0%増、なかでもNBRラテックスが急増(同23・4%増)しており、合計で27万6349tで同0・8%増と前年同期実績を保った。
合成ゴム各社は販売数量の増加