住友化学がサウジアラビアでサウジアラムコ社と進めていた石油精製と石油化学の統合コンプレックス「ラービグ第2期計画」でのEPDM新プラント(年産7万t、TPO1万t)がこのほど完成、現在、機器確認と試運転を開始しておりサンプル出荷を経て、2018年から本格生産を開始する。
エタンガスを主原料とするため、ナフサ由来のEPDMに比べてコスト面でかなりの優位性が期待でき、プレ・マーケティングでの評価も高く、販売は同社のシンガポールの子会社「住友化学アジア」、欧州の「住友化学ヨーロッパ」で行ない、日系の顧客向けを含め中国を含むアジア地域、欧州市場へ供給する。
EPDMは同業他社での増設が進み、競合他社との販売競争も激化しており、こうした供給過多の中、同社では「垂直立ち上げにより、可能な限り早く正規の顧客を獲得し、シェアを拡大したい」(久山徹也合成ゴム部長)としている。
東南アジアでも市況が回復していることに加え、国内需要については、前年10月以降から堅調推移しており、耐油性、耐熱性改良グレードなどの高機能付加価値製品が寄与し、ボディーシール材、防振ゴムなどの自動車用部品での採用車種が拡大しており、同社千葉工場(年産4万t)でのフル生産が続いている。
同社ではEPDMの事業戦略に