信越化学工業の2018年3月期第2四半期連結決算は、売上高が6949億2600万円で前年同期比13・4%増、営業利益が1563億1900万円で同28・1%増、経常利益が1602億1700万円で同35・5%増、純利益が1107億2500万円で同26・6%増となった。
セグメント別に見ると、塩ビ・化成品事業は、塩化ビニルは米国のシンテック社が増強した生産能力を活かし、北米内外へ積極的な販売に努めたことで、高水準の出荷を継続し、業績を大きく伸長させた。国内・欧州拠点ともに堅調に推移し、収益に寄与した。この結果、同事業の売上高は2393億3600万円で同18・6%増、営業利益が404億6800万円で同34・1%増となった。
シリコーン事業では、シリコーンは、国内では、化粧品や車載、電子機器向けの出荷が堅調に推移した。海外でも、欧米やアジア向けをはじめとする機能製品や、中国や東南アジア向けの汎用品が総じて好調だった。これにより、売上高は1008億8200万円で同12・1%増、営業利益が248億9100万円で同20・9%増となった。
機能性化学品事業では、セルロース誘導体は、建材用製品、医薬用製品及び塗料用製品が底堅く推移した。ポバール製品も総じて堅調な出荷を継続した。以上により、売上高が569億9100万円で同2・7%増、営業利益が130億5500万円で同8・8%増となった。
半導体シリコン事業については、半導体シリコンは通信用をはじめ、民生・産業や車載用など幅広い分野の需要に支えられ、メモリデバイス、ロジックデバイス向けともに旺盛な出荷が続いた。 その結果、売上高は1468億4500万円で同19・1%増、営業利益が417億3700万円で同59・8%増となった。
電子・機能材料事業に関しては、希土類磁石は、ハイブリッド車をはじめとする自動車や産業機器向けの販売を大きく伸ばした。フォトレジスト製品はKrFレジスト、ArFレジスト、多層レジスト材料のいずれも伸長し、また、マスクブランクスも堅調に推移した。光ファイバー用プリフォームは販売を伸ばし、LED用パッケージ材料も堅調な出荷となった。結果、売上高が1016億400万円で同9・0%増、営業利益が304億9500万円で同9・5%増となった。
加工・商事・技術サービス事業では、信越ポリマー社の自動車用入力デバイスや半導体ウエハー関連容器が、好調に推移した。同事業の売上高は492億6500万円で同0・1%増、営業利益が58億600万円で8・4%増となった。
通期の連結業績予想は、直近の発表から修正はなく、売上高が1兆3500億円で前期比9・1%増、営業利益が2680億円で同12・3%増、経常利益が2800億円で同15・6%増、純利益が1900億円で同8・0%増を見込んでいる。