自動車用品小売業協会(APARA、小林喜夫巳会長)は10月27日、東京・経団連会館で17年度上期活動報告会と記念講演会を開催し、その後懇親会も開いた。
報告会に先立ち、小林会長は上期の自動車を取り巻く環境の変化について触れ、8年前のエコカー減税から自動車の買え変え時期で需要が増えたと説明。また、6月のタイヤの値上げにより、4月や5月に駆け込み需要があったほか、車検の時期も例年の上期と比較すると多かったとして、「上期のアフターマーケットは追い風となった」と述べた。
足元の需要については、小林会長はドライブレコーダーがメディアから注目されていることを挙げ、「ドライブレコーダーを中心としたお客様の関心度が高まり、需要の活性化に繋がっている」との見方を示した。
その後、上期の活動報告では、春・秋のタイヤ安全点検キャンペーンの実施、第9回目を迎えたオートアフターマーケット活性化連合(AAAL)「洗車の日」啓発活動の参画、コンプライアンスを中心とした情報提供と勉強会の開催などを報告した。洗車の日に関しては、来年度で第10回目を迎えるとして、今までとは違った内容でキャンペーンを盛り上げていくと計画している。
そのほか、関係省庁の連携で、不正改造防止推進協議会や自動車点検整備推進協議会などの支持により、不正改造防止のポスターなどを展示することで啓発した。また、自動車技術総合機構とともに、全国で21ヵ所の加盟店において、違法性の商品や紛らわしい表示などないかを点検を実施。年明けには今年度のまとめを発表する計画だ。
報告会が終了後、東洋大学の小嶌正稔経営学部教授を招いて「次世代自動車とIoT~ガソリンスタンドと整備市場の方向性~」のテーマで講演会が開かれた。
小嶌教授は次世代自動車の普及、IoTがもたらす車整備環境、アフターマーケットの将来像などを解説。また、HV(ハイブリット)、CD(クリーンディーゼル)、EV(PHVを含む電気自動車)、FCV(燃料電池車)の今後の方向性を示したほか、最近の米国のガソリンスタンドの状況を例に出し、今後の日本のガソリンスタンドの在り方を提案した。
講演会が終了後、場所を移り懇親会が開催し、会員らは意見交換や情報の共有をすることで懇親を深めた。