オカモト決算 4~9月期 増収も営業益2桁減

2017年11月08日

ゴムタイムス社

 オカモトの2018年3月期第2四半期連結決算は、売上高が426億6300万円で前年同期比0・3%増、営業利益は49億8700万円で同10・6%減、経常利益は54億5800万円で同7・5%増、四半期純利益は44億7300万円で同18・7%増となった。

 理研コランダムの株式を追加取得して連結子会社としたことにより、特別利益としての負ののれん発生益、特別損失として段階取得に関わる差損を計上したことにより、純利益が膨らんだ。

 産業用製品では、一般用フィルムは市況低迷により売上減となった。工業用フィルムは海外向けステッカー用を中心に堅調に推移し売上増。建材フィルムは顧客の在庫調整の影響により売上減となった。多層フィルムは食品用の受注が堅調だった。農業用フィルムは需要期における農PO製品の受注が減少した。壁紙は住宅着工件数が伸び悩むなか、集合住宅向けの販売が堅調に推移し、売上微増となった。

 自動車内装材は、米国・中国向けが堅調に推移し、国内の軽自動車市場が好調で売上増となった。フレキシブルコンテナは石油化学メーカー向けの販売価格が下落したため売上減。粘着テープはホームセンターなどの小売店向けの販売が低迷し、売上は横這いとなった。工業テープは電子部品向けが堅調に推移したものの、車輌向けが顧客の在庫調整の影響で売上減となった。

 食品衛生関連商品は、価格競争により販売価格の下落があったが、販促活動を行ったことにより売上微増となった。食品用脱水・吸水シートであるピチット製品は、北海道地区の鮭漁の不漁により、売上が横這いとなった。

 以上の結果、産業用製品の売上高は275億5400万円で同2・8%増、セグメント利益は27億5200万円で同15・4%減となった。

 生活用品では、コンドームは国内の市場が縮小傾向にあるものの、引き続きオカモトゼロワンとその他薄物が堅調に推移した。海外向けは引き続き好調で売上増となった。

 浣腸は市場が縮小傾向にあるが、機能製品(ジャバラ浣腸)や大容量製品の需要が増加。除湿剤は全国的に降水量が少なく売上減となった。手袋は、家庭用は堅調に推移したものの、その他の販売が減少し売上減となった。

 メディカル製品のうち滅菌器は、受注が好調で売上増となった。雨衣・ブーツは降雨日が少なく、気温の高い日が多かったため売上減となった。シューズは夏場の天候不順で売上減となった。

 これらの結果、生活用品の売上高は149億7900万円で同4・0%減、セグメント利益は29億8700万円で同2・6%減となった。

 物流受託事業と太陽光発電事業で構成されるその他の事業の売上高(振替前)は17億1700万円で同0・4%減、セグメント利益は9600万円で同13・2%増となった。

 通期の連結業績予想については、当初予想から売上高は据え置き、営業利益・経常利益・純利益を上方修正した。売上高は870億円で前期比0・5%増、営業利益は81億円で同22・4%減、経常利益は88億円で同18・1%減、当期純利益は55億円で同30・8%減を見込んでいる。

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