デンカは11月8日、2018年度から2022年度までの5ヵ年の新経営計画『Denka Value-Up』を発表した。
新経営計画では、事業ポートフォリオ変革と革新的プロセスを成長戦略の柱とし、事業ポートフォリオ変革ではヘルスケア、環境・エネルギー、高付加化価値インフラ分野のスペシャリティー事業の成長加速を掲げており、これら分野に経営資源を集中しスペシャリティー事業の成長を加速させる計画だ。
中計の数値目標として、スペシャリティー事業の営業利益320億円(17年度)を22年度までに500億円から600億円に拡大させ、現在のスペシャリテイー化率60%を基盤事業でのスペシャリティー化を合わせ90%までに押し上げる。
中計5ヵ年でこれらスペシャリティー事業を中心とする戦略投資に750億円(M&A等600億円、プロセス改革150億円)、通常投資1250億円と合わせ合計2000億円、研究開発費900億円を計画している。「M&Aや事業提携,R&D強化、人的リソースの集中などにより数値目標の達成を目指す」(山本学社長)。
また、基盤事業においてもスペシャリティー化を推進、クロロプレンゴムでは外部環境の影響を受けにくいスペシャリティーグレードの比率を拡大させるほか、スペシャリティー化への転換が難しいコモディティ事業においても大牟田工場でのカーバイト生産停止、住友大阪セメント(株)との物流アライアンス、千葉地区コンビナート各社とのユーティリティー連携強化など、事業の位置づけを再定義し、戦略の再構築を図っていく方針。
もう一方の成長戦略である革新的プロセスでは、生産、研究開発、業務の各プロセスの改革を推進する。生産プロセスでは