クリヤマHD決算 1~9月期 増収も営業益は9%減

2017年11月13日

ゴムタイムス社

 クリヤマホールディングスの2017年12月期第3四半期連結決算は、売上高が361億8500万円で前年同期比6・3%増、営業利益は16億5000万円で同8・5%減、経常利益は18億2600万円で同2・9%減となった。また、第2四半期連結会計期間に子会社のクリヤマコンソルトの株式譲渡に伴い特別利益を計上したことから、四半期純利益は、23億9000万円で同81・0%増となった。

 アジア事業のうち産業資材事業は、建機・農機向けの排ガス規制に対応する尿素SCRセンサーやモジュールタンクの販売、量産機械用部材の販売が堅調に推移した。また、中国では建機顧客の増産に伴う量産機械用部材の販売、シールドマシン向けシール材の販売が好調だったことから、売上高は87億6900万円で同12・5%増、営業利益は2億9800万円で同288・4%増となった。

 建設資材事業では、鉄道駅舎で使用される「エーストンシリーズ」(点字タイルなど床材)の販売が堅調に推移し、ストライビング工法によるタイル施工工事は増加したが、商業施設等の床材として使用される「スーパー・マテリアルズ」(セラミックタイル)の販売が伸び悩んだことから、売上高は49億6800万円で同7・5%減、営業利益は4100万円で同33・7%減となった。

 スポーツ施設資材事業では、弾性スポーツ床材「タラフレックス」と人工芝「モンドターフ」の販売は堅調に推移したが、全天候型舗装材「スーパーX」の販売が低調だったことから、売上高は15億5000万円で同6・7%減、営業利益は2億1500万円で同40・9%減となった。

 その他事業では、スポーツアパレル用品販売で「MONTURA」ブランドの販売強化を図るため、8月に福岡三越、9月には恵比寿三越と東京都神田小川町に路面店の「MONTURA」ショップをオープンした。それに伴い、マーケティング費用などが発生したことから、売上高は5億300万円で同1・5%増、営業損失は7800万円(前年同期は1500万円の営業損失)となった。

 以上のことからアジア事業全体では、売上高は161億4600万円で同1・4%増、営業利益は5億9800万円で同16・8%減となった。

 北米事業では、原油価格の上昇後、原油先物価格が50ドル前後での安定した動きとなったことから、シェール・オイル&ガス市場向けホース販売は堅調に推移した。また堅調な北米経済を背景に、飲料用ホースや産業用高圧ホースなどの販売が堅調に推移したことなどから、現地通貨ベースでの売上高は対前年同期比9・6%増となった。さらに、為替の円安も影響し、売上高は169億2400万円で同12・6%増となり、営業利益は18億1000万円で同43・3%増となった。

 欧州事業では、中東の石油業界向けホース販売が減少したが、北米のシェール・オイル&ガス市場や南米の消防関連市場向け販売は堅調に推移し、売上高は31億1400万円で同0・5%増となった。しかし、第2四半期連結会計期間に発生した品質管理基準の改定による評価損の影響から、営業損失は9200万円(前年同期は3億7500万円の営業利益)となった。

 通期の連結業績予想は、前回発表から修正はなく、売上高が470億円で前期比4・8%増、営業利益が21億円で同5・6%増、経常利益が24億円で同5・0%増、親会社株主に帰属する純利益が25億円で同59・5%増を見込んでいる。

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