三井化学は11月13日、旭化成のスチレン系架橋型熱可塑性エラストマー(TPS、製品名称「サンヴィーオ」)事業を12月1日を目途に買収すると発表した。
三井化学の熱可塑性エラストマー「ミラストマー」はこれまで、自動車向けでは架橋型(TPV)で内装表皮やウェザーストリップ、ステアリングブーツなど、非架橋型(TPO)でエアバッグ・カバーなどの各用途で事業を拡大してきた。
今回の買収で新たにTPSをラインナップに加えることにより、自動車部品や生活用品など様々な分野でより幅広いニーズに対応できるようになるほか、付随技術を既存ミラストマー事業の差別化に応用できることが期待できる。
ミラストマー事業の生産能力は4万5000t/年(TPV)。日本・中国・ドイツ・タイなどで生産している。一方、 今回買収するサンヴィーオの主な用途は自動車部品や生活用品など。生産は日本と中国で行っているが、能力は非開示となっている。
熱可塑性エラストマーは、主に自動車用途で、塩ビ・加硫ゴムの代替材料としてグローバルで需要が伸長している。