自動車用ゴム部品メーカー5社の4~9月期の自動車部品事業の売上高は、国内の自動車生産が9月まで11ヵ月連続で前年実績を上回ったことに加え、中国市場が堅調、欧州と南米が回復傾向にあること、さらに円安の影響もあり、全社が増収となった。
セグメント利益については、増販効果でNOKが増益になったものの、米国市場が減速傾向にあることやコスト・固定費の増加などにより4社が減益となっている。
◆豊田合成
豊田合成の自動車部品事業は主に国内外での販売の増加や為替の影響等により、売上高は3774億円で前年期比7・3%増となった。
一方、利益については増販効果や合理化にグループを挙げて取り組んだものの、製品構成の悪化および固定費の増加などにより、セグメント利益は177億円で同11・6%減となった。
◆NOK
NOKの自動車用を含むシール事業の売上高は1639億8100万円で同10・0%増、営業利益は増収により、191億2200万円で同21・7%増となった。
自動車向けについては国内需要が好調に推移するとともに、中国での日系車の好調を受けて販売が増加した。
◆住友理工
住友理工の自動車用品の売上高は1881億3700万円で同9・1%増。セグメント利益は北米市場の販売数量減や北米・アジアなどで新規品立ち上げコストの増加などにより、35億4200万円で同28・2%減となった。
自動車用品の国内は自動車生産台数の増加により、売上高が前年の実績を上回った。
米国では自動車販売が弱含んだ影響を受けたが、日系自動車メーカーの生産が増加した中国、市場回復が続く欧州、市場が回復に転じた南米でそれぞれ販売数量が増加した。
◆西川ゴム
西川ゴム工業の自動車用部品事業は、軽自動車の販売回復と新型車効果により生産台数が前年同期比で増加し、売上高は421億3500万円で前年同期比5・3%増となったが、営業利益は34億7500万円で同5・4%減となった。
◆フコク
自動車部品が主体のフコクの売上高は370億円で前年同期比5・5%増、営業利益は償却費や人件費などの経費増によって14億8600万円で同2・4%減となった。