◆ブリヂストン
ブリヂストンの2017年12月期第3四半期連結決算は、売上高が2兆6630億8000万円で前年同期比9%増となったが、原材料価格の上昇の影響などにより営業利益は2997億3600万円で同9%減、経常利益は2886億5200万円で同10%減、四半期純利益は1977億7100万円で同8%増となった。
タイヤ部門では、日本では乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数が前年同期を上回り好調に推移し、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を大幅に上回った。
営業利益の増減要因を見ると、売値MIX数量他のプラス163億円、為替のプラス90億円の増益要因に対し、原材料のマイナス310億円、販管費のマイナス70億円、減価償却費のマイナス10億円の減益要因により、差し引き137億円の減益となった。
米州では北米タイヤ事業で乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数が前年同期を下回ったが、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を上回り順調に推移した。
欧州では乗用車及び小型トラック用タイヤとトラック・バス用タイヤの販売本数が前年同期を上回り順調に推移した。
中国・アジア・大洋州では、乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数が前年同期を上回り順調に推移し、トラック・バス用タイヤの販売本数は前年同期を大幅に上回った。
特殊タイヤについては、建設・鉱山車両用ラジアルタイヤの販売量が前年同期を大幅に上回った。
この結果、タイヤ部門の売上高は2兆2074億4500万円で同10%増となったが、原材料・素材価格の上昇を受け、営業利益は2744億5300万円で同9%減となった。
所在地別実績では、日本は売上高が8053億円で同6%増、営業利益は961億円で同2%増、米州は1兆3196億円で同7%増、営業利益は1368億円で同9%減、欧州・ロシア・中近東・アフリカの売上高は4147億円で営業利益が87億円、中国・アジア大洋州の売上高は4811億円で営業利益が542億円となっている。
なお、タイヤ事業SBU体制の再編があったため、欧州・ロシア・中近東・アフリカと中国・大洋州の増減は算出されていない。
◆住友ゴム工業
住友ゴム工業の2017年12月期第3四半期連結決算は、売上収益が6183億1100万円で前年同期比16%増、事業利益は302億7200万円で同28%減、営業利益は300億3900万円で同28%減、四半期純利益は169億8500万円で同38%減の増収減益となった。
主力のタイヤ事業の販売が世界的な経済の回復傾向を背景に、堅調に推移したため増収となったが、原材料価格高騰の影響などにより、各利益項目は減益となった。
事業利益の増減要因では、数量・構成他がプラス178億円、直接原価でプラス33億円、価格でプラス24億円、産業品他でプラス14億円、為替でプラス13億円だったのに対し、原材料費がマイナス322億円、固定費でマイナス30億円、経費でマイナス20億円、スポーツでマイナス2億円となり、合計で119億円の減益となった。タイヤに限ると131億円の減益となる。
地域別では、日本の売上収益は2642億円で事業利益は34億円、アジアの売上収益は1246億円で事業利益は168億円、その他の事業収益は2295億円で事業利益は101億円となっている。
セグメント別では、タイヤ事業の売上収益は5306億5600万円で同17%増、事業利益は242億6700万円で同35%減となった。
国内市販用タイヤは、「ダンロップ」ブランドでは新商品「ル・マンⅤ」を中心に高付加価値商品の拡販を進めたことに加え、ダンロップ史上ナンバーワンの氷上性能を実現したスタッドレスタイヤ「ウインターマックス02」の早期展開に努めた。
また「ファルケン」ブランドでは「レッドブル・エアレース千葉2017」に協賛するなど、ブランドの認知拡大に努めるとともに、プレミアム商品「アゼニスFK453」などの高性能タイヤの拡販を推進した結果、売上収益は前年同期を上回った。
国内新車用タイヤは自動車生産台数が前年同期を上回ったことに加え、低燃費タイヤを中心とする高付加価値タイヤの拡販による納入車種の拡大に努めた結果、販売数量・売上収益は前年同期を上回った。
海外市販用タイヤは景気の拡大が継続する北米を中心に、欧州やアジアなど多くの国・地域で販売を伸ばしたほか、第1四半期に英国のタイヤ販売会社「ミッチェルデバー・グループ」を取得したことなどにより、販売数量・売上収益は前年同期を上回った。
海外新車用タイヤは中国をはじめ、ブラジルやトルコでも納入を拡大できたことに加えて、欧州でも増販となり、販売数量・売上収益は前年同期を上回った。
◆横浜ゴム
横浜ゴムの2017年12月期第3四半期連結決算は、売上高が4667億9000万円で前年同期比14%増、営業利益は263億8200万円で同40%増、経常利益は274億8900万円で同93%増、四半期純利益は166億8700万円で同96%増の増収増益となり、過去最高の売上高を達成した。
特に、主力事業のタイヤが