ベルトメーカー3社の18年3月期第2四半期連結決算が出揃った。各社とも販売が好調で、いずれも増収増益となり、ニッタは売上高・利益ともに過去最高となった。ベルト事業についても国内外ともに概ね好調だったが、昨年の水害の影響などにより中国で一部ベルトの不振があったことや欧州での原材料コスト増などにより、セグメントによっては減益となっている。
〈バンドー化学〉
バンドー化学の2018年3月期第2四半期連結決算は、売上高が457億9200万円で前年同期比4・5%増、営業利益は30億8500万円で同8・1%増、経常利益は33億8700万円で同22・6%増、四半期純利益は25億9700万円で同24・0%増の増収増益となった。
自動車部品事業の売上高は203億3800万円で同2・7%増、セグメント利益は14億5800万円で同15・3%増。
国内では自動車生産台数が前年を上回ったものの、顧客の海外現地調達化の影響などもあり、補機駆動用伝動ベルトと補機駆動用伝動システム製品の販売が減少した。
海外では中国で主要顧客の生産台数の減少により販売が減少した。しかし、アジア地域で積極的な顧客開拓に注力したことにより、補機駆動用伝動ベルトや補機駆動用伝動システム製品、スクーター用変速ベルトなどの販売が増加した。これにより海外では増収となった。
産業資材事業の売上高は165億4100万円で同4・3%増、セグメント利益は中国の農業機械用伝動ベルトの不振による影響が大きく、10億9500万円で同9・2%減となった。
一般産業用伝動ベルトについては中国で昨年の水害が影響し、農業機械用伝動ベルトなどの販売が減少した。一方、アセアンと欧州での販売強化により、農業機械用伝動ベルトや産業機械用伝動ベルトの販売が増加した。
また、国内では民間設備投資需要が増加した影響を受け、産業機械用伝動ベルトとプーリの販売が増加し、全体では販売が増加した。
運搬ベルトについては、国内の石炭火力発電所向けなどの案件が減少し、コンベヤベルトの販売が減少したが、国内・中国・アセアン地域で積極的な顧客開拓を進めたことにより、樹脂コンベヤベルトの販売が伸長した。
〈三ツ星ベルト〉
三ツ星ベルトの2018年3月期第2四半期連結決算は、売上高は355億8500万円で前年同期比7・1%増、営業利益は47億3800万円で同5・0%増、経常利益は52億2700万円で同27・4%増、四半期純利益は36億2700万円で同23・5%増となった。
国内ベルト事業の売上高は140億900万円で同3・9%増、営業利益は37億7000万円で同15・9%増。自動車用ベルトは、組み込みライン用はメーカーの新型車投入効果により前年同期と比べて売上高が増加したが、補修用はベルト車検交換需要の低下により売上高が減少し、全体では前年同期を下回った。
一般産業用ベルトは、射出成形機やロボット業界の需要が高まっており、売上高は好調に推移した。また、搬送ベルトは食品業界や物流業界向けの売上高が好調であったことに加え、合成樹脂素材も自動車関連部品などを中心に売上高が増加した。
一方、OA機器用ベルトはユーザの中国市場向け機種の減少影響などから、売上高は減少した。
海外ベルト事業の売上高は167億9200万円で同11・5%増、営業利益は20億9400万円で同1・8%増だった。
欧州では、