タイヤメーカー4社の12月期第3四半期連結決算の非タイヤ部門の売上高は、前年の第3四半期からATGを加えたため前年同期との比較ができない横浜ゴムを除くと、3社ともに増収となった。
セグメント利益については、スポーツ事業・産業品他事業ともに好調だった住友ゴム工業は増益だったが、ブリヂストンは国内事業の利益減少の影響で減益、東洋ゴム工業は営業損失となっている。
◆ブリヂストン
ブリヂストンの非タイヤ事業である多角化部門は、ベルトやホース、免震ゴムなどの化工品事業に、スポーツ用品事業と自転車事業を加えたセグメントである。
第3四半期の多角化部門は、売上高が4672億円で同6%増となったが、営業利益は国内事業の利益減少の影響により、253億円で同13%減となった。
通期の予想では売上高が6200億円で前期比6%増、営業利益は当初予想を下方修正し、320億円で同8%減を見込んでいる。
◆住友ゴム
住友ゴムの非タイヤ事業は、スポーツ事業と産業品他事業で構成されている。
第3四半期の合計売上収益は877億円で前年同期比10%増、事業利益は60億円で同26%増となった。
このうち、スポーツ事業の売上収益は587億円で同8%増、事業利益は30億円で同6%減、産業品他事業の売上収益は289億円で同16%増、事業利益は30億円で同90%増だった。
産業品他事業では、医療用精密ゴム部品や制振事業が好調に推移したことに加え、OA機器用精密ゴム部品もメーカーの生産が回復したことにより増販となった。
土木海洋などのインフラビジネス販売も好調に推移したため、産業品他事業の売上収益は前年同期を上回り、事業利益も増益となった。
通期の予想では、スポーツ事業の売上収益は800億円で前期比10%増、事業利益は35億円で同19%減、産業品他事業の売上収益は390億円で同10%増、事業収益は35億円で同30%増の見通しとなっている。
◆横浜ゴム
横浜ゴムの非タイヤ事業はMBとATGで構成されているが、ATGは