日本ゴム機械懇話会「JRM」(髙木康彦会長・関西ロール㈱社長)は10月19日、第28回JRM懇話会例会を午後2時から開催した。会場は静岡のグランドエクシブ浜名湖。会員を中心に22社23名が出席した。
市村真佐人副会長(和光精機㈱社長)の開会の辞で始まり、続いて髙木会長が挨拶し(別項参照)、そのあと会員企業の代表が近況報告を行った。
ゴム機械メーカー会員からは「東日本大震災で影響を受けたが回復基調にいる。また中国、東南アジアなどの海外進出が目立っているが、中国の著しい経済成長のなか、中国のローカルメーカーとの競争が厳しくなり、その対応策として、製品に高付加価値をつけて勝負していく。直近では、タイのアユタヤの浸水で生産の影響を受けた」との意見が出された。
タイヤ関連機械メーカー会員からは「震災の影響で生産に影響を受けた。中国での市場開拓を目的に販売拠点を開設し、受注が増加した。一方、ローカルメーカーとどこまでコストダウンができるかが問題になってくる」などと報告した。
その他ゴム関連会員からは「リーマンショックから回復し、海外比率が国内比率を上回った。海外の日系メーカーに向けてサービス展開を強化していく。また、日系メーカーのパートナー関係も強化していく」と話した。
会員の近況報告後、今回は2007年のJRM会員企業アンケートを実施してから4年ぶりに会員にアンケートを実施。第7回JRM会員企業アンケートの結果報告が行われた。アンケートでは、前期の売上高状況、今期の見通し、中国への輸出・輸入、海外顧客の対応など、多岐にわたる質問に対しての回答報告があった。
今回、アンケートの中にJRMとして海外連絡事務所を開設する旨の項目があったが、会員企業から様々な意見が出され、引き続き次回に検討していくことになった。
森広蔵顧問(㈱ダイハン社長)が閉会あいさつを述べ、例会は終了、引き続き懇親会を開催した。
髙木会長のあいさつ
タイ洪水の情報を意見交換
「今年はJRMにとって忘れられない第27回例会、第28回例会になったのではないかと思います。なぜかといいますと、3月11日の東日本大震災の影響で第27回開催を延期しようかと悩みましたが、場所を神戸に移してなんとか第27回を開催することができ、25名の皆様が参加してくださいました。その後、アメリカの災害、JRMのユーザーがいらしゃる関西地区の水害、最近のタイの洪水などで大変厳しい状況にも関わらず、第28回の開催も無事に開催でき、23名の大勢の皆様に参加していただくことができました。また今回は4年半ぶりにJRMの会員の皆様にアンケートも実施しました。
このアンケートを使用しまして、海外に関するユーザーの動向含め、タイのアユタヤ地方の情報交換などできたらと思います。さらに日本の景気もいい状態ではないと感じていますし、ヨーロッパの金融危機、アメリカの景気低迷、中国経済が足踏みなど不安材料はありますが、会員の皆様の忌憚のない意見交換ができればと思っています」