【新年インタビュー】ランクセス 辻英男社長

2018年01月09日

ゴムタイムス社

 収益性の高い特殊化学品に注力する戦略で好業績をあげるランクセス。成長軌道に乗る同社の現況と今後の展望について、辻英男社長に聞いた。

◆17年を振り返って。

 難燃剤と潤滑油添加剤の世界有数のサプライヤーである米ケムチュラ社を買収した。アドバンスト中間体・パフォーマンスケミカルズ・スペシャリティアディティプス・エンジニアリングマテリアルズの4部門に合成ゴムの合弁会社「アランセオ」を加えた組織構成の中で、ケムチュラ社の難燃剤と潤滑油添加剤はアディティブス・ラインケミーとともにスペシャリティアディティブスに統合、有機金属触媒事業はアドバンスト中間体に、ウレタン事業はエンジニアリングマテリアルズにそれぞれ統合された。

 買収により、潤滑油では、競合しないそれぞれの商品群を揃えることができただけでなく、難燃剤では当社のリン系に、ケムチュラの臭素系の両方を揃える会社となった。顧客に対して幅広いポートフォリオで供給でき、大きなシナジー効果が期待できる。

 16年に米ケマーズ社から衛生・消毒用特殊製品事業を買収した効果とケムチュラの効果もあり、17年の日本での業績は好調に推移する見込み。特に伸びたのは自動車用の高機能プラスチックと建築用の顔料だ。高機能プラスチックでは、国内の採用案件も進んでいる。お客様の要望に耳を傾け、一つ一つの商品を工夫して開発しつづけてきた結

 

全文:約1155文字

関連キーワード: ·