【新年インタビュー】クラレプラスチックス 中島多加志社長

2018年01月12日

ゴムタイムス社

 クラレプラスチックスの17年はゴム化成品が堅調、コンパウンドが順調だったが、シート材は振るわなかった。ゴム化成品とコンパウンドを引き続き伸長させ、シート材のテコ入れを図る中島多加志社長に今年の見通しや目標などを聞いた。

中島多加志社長

中島多加志社長

 ◆昨年を振り返って。

 売上はほぼ横ばいだった。利益はここ5年ほど漸増を続けていたが、今期はほぼ横ばいだ。ただ、新規商材の営業利益率は着実に上昇している。

 製品別では、ホース類のゴム化成品は若干伸び、コンパウンドも順調だった。しかし、ターポリンや帆布などのシート材関係は、汎用品が海外品に押され売上・利益ともに落ち込んだ。

 ゴム化成品は軽量・フレキシブル・燃焼可能な新製品の複合ホース、スマートハウスに適合したダクトホースが伸びた。セメントを流出させずに排水できる土木向けの「クラドリップ」も、トンネルの補修用などで採用が進んでいる。

 コンパウンドが順調だったのは、自動車用や水泳用ゴーグルのシールド材、テニスやバドミントン、ゴルフなどのグリップ、自動車・家電といったモーターの振動減衰材、さらには点滴用チューブの外皮など、多様な用途で採用されるようになったためだ。

 ◆今年の見通しは。

 ゴム化成品は、国内では機能製品の市場の伸びが見込めるなかで、それをいかに伸ばせるかということ、海外では中国に加え、水道や下水道などのインフラ整備が進むアセアンで、付加価値の高い製品をどれほど伸ばしていけるかがカギとなる。

 コンパウンドはテーマが拡大している。中期経営計画で毎年10%ずつ伸ばしていく目標で、成長が期待できる。

 シート材関係は汎用品が落ち込んで生産量が減ったが、学

 

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