横浜ゴムは1月30日、北海道旭川市のタイヤテストコース「北海道タイヤテストセンター(TTCH)」に、冬用タイヤの氷上性能をテストする屋内氷盤試験場を開設し、5日から稼働を開始したと発表した。
30日に実施した落成式には同市の西川将人市長や、施工者を代表して岸田組の米嶋均代表取締役を招いた。同社からは南雲忠信代会長、タイヤ管掌の三上修専務執行役員、タイヤ技術統括の野呂政樹役常務執行役員が出席した。
TTCHはタイヤ事業のグローバルな拡大に伴う評価数の増加や、評価手法の高度化に対応するため、2015年12月に開業した。
屋内氷盤試験場は冬用タイヤのさらなる高性能化を目指して開設したもので、屋外試験と比べ天候や気温など外的要因の影響を受けにくく、氷面状態を安定的に保つことができる。このため、試験データの精度が向上し、より高度な技術開発が可能となる。
同試験場の建物は全長119m、全幅24m、室内高(最高部)8・8m、延床面積は約2860㎡で、乗用車用だけでなく、トラック・バス用タイヤのテストにも活用する。
横浜ゴムは冬用タイヤをグローバルに成長するための最重要商品と位置付け「性能No.1」を目指している。現在、冬用タイヤテストコースとしてTTCHのほかに、スウェーデンに「YTCS」を設置している。
TTCHでは世界中で販売する全ての冬用タイヤの試験を行い、YTCSで欧州大陸やロシア・北欧向け商品の確認評価を実施しており、使用する国や地域の冬路面に最適な冬用タイヤの開発を推進している。