川口化学決算 17年11月期 純利益が5倍に

2018年01月16日

ゴムタイムス社

 川口化学工業の2017年11月期連結決算は、売上高が70億300万円で前期比8・8%増、営業利益は2億6500万円で同179・9%増、経常利益は2億5800万円で同201・6%増、当期純利益は1億7900万円で同422・9%増となった。

 化学工業薬品事業の売上高は69億6600万円で同8・5%増、セグメント利益は2億3700万円で同182・5%増となった。

 同事業のうち、ゴム薬品は、国内については国内自動車販売や生産が前年同期に比べ増加傾向で推移した。このような環境の中、ゴム製品の顧客の需要増に対応するとともに、加硫促進剤や老化防止剤をはじめとする主力商品の拡販活動に注力した。

 また、昨年上市したゴム向け新規製品の顧客への提案活動を国内外の顧客に積極的に行った。この結果、工業用製品・タイヤ向けと合成ゴム向け薬品は数量・金額ともに前年同期を上回った。

 輸出については、東南アジアの持ち直し傾向が継続し、顧客需要の拡大に対して拡販努力を行った結果、為替は昨
年比でやや円安で推移したこともあり、数量金額とも前年同期を上回った。

 この結果、国内・輸出合わせてのゴム薬品の売上は、43億1900万円で同9・9%増となった。

 樹脂薬品は、国内についてはアクリル酸・アクリル酸エステルの生産が堅調に推移し、前年同期比で増加傾向となった。主要製品は輸入品との競合が引き続き継続し、品目により増減はあったものの、主要品目で販売数量を伸ばしたことから、国内の販売数量売上は前年同期を上回った。

 輸出については、中国をはじめとする既存顧客が回復傾向となったことや、前年に比べ為替が円安で推移したことから、積極的に拡販活動を行い、数量金額とも前年同期を上回りった。

 この結果、樹脂薬品部門合計の売上は7億5700万円で同3・1%増となった。

 中間体は、界面活性剤中間体は品目により増減があったが、需要が全体で低調で推移し、売上が前年同期を下回った。染顔料中間体・農薬中間体は、主要品目では顧客の需要変動に合わせ積極的な生産販売を行った結果、顧客の需要拡大もあり、全体として前期同期比で売上が増加した。

 医薬中間体・機能性化学品は、海外向けで顧客の生産減少と他社との競合により売上減となった。しかし、国内では主要品目で拡販に注力し、新規顧客を獲得したことから売上が増加し、全体では売上が前年同期を上回った。

 この結果、中間体部門合計の売上は8億800万円で同14・1%増となった。

 その他では、環境用薬剤は在庫調整影響と他社との競合により、売上が前年同期を下回った。 潤滑油向けは品目により増減があったが、主要品目で顧客の需要が第3四半期に入り前年同期比減となったことから、前年同期を下回った。

 新規用途向けは新規商品の販売の受注が拡大し、既存の主要製品で当期中に受注できたことから、一部品目で売上減となったものの、全体では売上が前年同期を上回った。

 この結果、その他部門合計の売上は10億8000万円で同3・2%増となった。

 不動産賃貸事業の売上高は3600万円で同186・6%増、セグメント利益は2800万円で同159・4%増となった。

 2018年11月期通期の連結業績予想は、売上高が70億円で前期比横ばい、営業利益は1億8000万円で同32・2%減、経常利益は1億8000万円で同30・4%減、純利益は1億20000万円で同33・3%減を見込んでいる。

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