日本ゴム工業会 直近の原材料価格動向

2018年01月22日

ゴムタイムス社

 ◇原油相場
 産油国の増産、米国の原油在庫増加などを背景に、昨年6月に45ドル前後まで下落したが、7月以降はOPECなどによる協調減産延長の観測、米国のガソリン需要期入りなどから上昇に転じ、9月以降は世界的な株高を背景とした投機資金の流入により一段と上昇している。1月は60ドルを超える水準で推移しており、足元では北海ブレント原油、ドバイ原油が70ドル近辺まで上昇している。

 ◇ナフサ価格
 原油価格に連れて、オープンスペック価格が昨年6月に3万2100円、輸入ナフサ側格は8月に3万3273円と底をつけた後、いずれも上昇に転じた。オープンスペックは11月に4万6000円を超え、1月は4万7900円と一段の上昇を示しており、国産ナフサ価格も、第4四半期に4万4000円前後まで上昇し、第1四半期にはさらに4万8000~5万円程度まで上昇すると予想されている。

 ◇ブタジエン市況
 アジアブタジエン市況は、昨年2月に3008ドルのピークをつけた後、4月にかけて急落し、さらに原油・天然ゴム相場に連れて6月に917ドルまで下落した。9月には一旦1500ドルまで上昇したが、その後は中国需要の減少、天然ゴム価格の下落などを背景に、11月に再度1000ドルを下回る水準まで下落した。足元では、中国の旧正月前の需要増加に伴い1200ドル前後で推移している。年平均では、一昨年は1184ドルと、前年の898ドルに対してドルベースでプラス286ドル/t、円換算でプラス20円/kg、さらに昨年の年平均は1523ドル/tで、ドルベースでプラス339ドル/t、円ベースでプラス62円/kgと上昇している。

 ◇天然ゴム
 産地の増産期入りを背景に、昨年11月に先限が197・5円、当限が185・7円まで下落した。その後、原油価格と上海相場に連れて上昇しており、足元では先限・当限ともに200円台で推移している。生ゴム営業倉庫在庫は昨年10月以降、大きく増加しており、12月は1万2267tと18ヵ月ぶりに1万tを超える水準となっている。

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