住友理工は1月24日、昨年発売した床ずれ防止マットレス「SRアクティブマットレス体圧ブンさん」が、介護保険の福祉用具貸与の対象品になったと発表した。これにより、利用者は要介護度に応じて、同製品のレンタルサービスを受けられるようになる。
福祉用具貸与サービスは、介護保険制度の居宅サービスの一つ。対象種目のうち、体圧ブンさんは床ずれ防止用具に分類される。要介護2~5の人がサービスの対象者となり、各自治体から指定を受けることで、レンタル費用の負担軽減につなげることができる。アビリティーズ・ケアネットを通じてレンタルを行う。
高齢者人口の増加と介護職員の人材不足が進行する日本では、介護の担い手を補うため、介護の負担軽減と質の向上が喫緊の課題となっている。
床ずれは自力で体位交換ができない寝たきりの人の皮膚が、骨と寝具によって持続的に圧迫されることにより血流の低下を招き、皮膚組織が壊死するなどして発生する。特に仙骨部やかかとのほか、後頭部や肩甲骨部に生じやすく、ズレや摩擦、蒸れ、低栄養による痩せ、十分なケアの不足などが主な原因とされている。
床ずれ防止マットレスには、その原因となる圧迫に対する高い体圧分散性能と、睡眠や介護、リハビリ時の支持性や安定性が必要とされ、従来、その両立は極めて困難とされてきた。そこで同社は、これらの課題を解決する製品を開発した。
「雪だるま」のような構造の2段エアセルを計108個採用することで、背上げモード時にエアセルを膨張させ、背上げや離床時の高い支持性を実現。さらに介護者側の視点にも立ち、周辺の端座位にウレタン製のクッションを配置することで、膝立ち姿勢でのケアにおける安定感を確保している。