住友理工の2018年3月期第3四半期連結決算は、IFRS基準で売上高が3407億7300万円で前年同期比10・5%増、事業利益は80億5100万円で同13・3%減、税引前四半期利益は72億2100万円で同24・5%減、四半期利益は27億3100万円で同34・7%減となった。
売上高については、中国・アジア市場が好調だったことに加え、海外事業での為替効果の影響もあり増収。一方、事業利益は北米市場の新車販売の減少に伴う販売数量減や北米・アジアなどでの新規品立ち上げコストの増加及び原材料価格上昇などが響き減収となった。
同社グループを取り巻く経営環境は、主要取引先である自動車業界に関しては、米国ではピックアップトラックなど大型車は好調だったが、セダン、小型車を中心に新車販売が減少した。中国では、小型車減税の減税幅の縮小に伴う影響で市場拡大のペースは鈍化した。
また、欧州では内需を中心とした緩やかな景気回復を背景に、新車市場も堅調に回復した。国内では軽自動車を含む新型車の販売が好調だった。
以上の結果、自動車用品の売上高は2895億円で同9・6%増、事業利益は59億円で同32・2%減となった。
一方、一般産業用品部門は、エレクトロニクス分野の主要取引先であるプリンター・複写機などの事務機器市場は、緩やかに回復した。インフラ分野の主要市場となる建機市場は、国内で排ガス規制前の駆け込み需要があったほか、中国・インドでインフラ投資を中心に需要が堅調に推移した。
これらの結果、一般産業用品の売上高は512億円で同16・0%増、事業利益は22億円で同114・3%増となった。
通期業績予想については、売上高と事業利益を上方、当期純利益を下方修正した昨年10月30日から変更なく、売上高は4500億円で前期比6・5%増、事業利益は160億円で同9・9%増、税引前利益は135億円で同1・5%増、当期利益は75億円で同0・6%増を見込んでいる。