アキレスの2018年3月期第3四半期連結決算は、売上高が655億円で前年同期比4・4%増、営業利益は18億4400万円で横ばい、経常利益は21億6400万円で同1・0%増、四半期純利益は18億7600万円で同21・8%増となった。
シューズ事業では、ジュニアスポーツシューズブランド「瞬足」は「ULTRA WIDE」を新たに投入し拡販に注力したが、海外ブランドの台頭などにより前年売上を下回った。
一方、「ソルボセイン」搭載のコンフォートシューズ「アキレス・ソルボ」は、主軸の婦人向け製品を全国の有名百貨店へ拡販し、前年売上を上回ったが、シューズ事業全体では前年売上を下回った。
これにより、シューズ事業の売上高は113億3800万円で同8・9%減、セグメント損失は8億4600万円(前年同期は10億2800万円のセグメント損失)となった。
プラスチック事業に関しては、車輌内装用資材は一部自工メーカーによる減産の影響を受けたが、採用車種生産の好調に支えられ伸長した。また、航空機内装用資材も堅調に推移し、全体でも前年売上を上回った。
フイルムの国内事業は、産業用が好調に推移し前年売上を上回った。輸出は、産業用と欧州・豪州向け窓用が好調に推移し、前年売上を上回った。
北米事業は、産業用は好調だったが、医療用は苦戦した。農業分野は農業用ビニールフィルム・生分解用が好調に推移し、前年売上を上回った。
建装資材の壁材は市況が好調に推移し、新柄投入拡大との相乗効果により、前年売上を上回ったた。一方、床材は主力のクッションフロアの低迷により、前年売上を下回った。
引布商品は排水管用ジョイントと国内・米国向けゴムボートは好調に推移したが、昨年特需のあった官公庁向けエアーマットの受注減により、前年並みの売上となった。
これらの結果、プラスチック事業の売上高は307億3400万円で同9・6%増、セグメント利益は28億3100万円で同10・3%増となった。
産業資材事業については、ウレタンは車輌用が継続して好調に推移したことに加え、寝具用なども好調に推移し、前年売上を上回った。断熱資材は、ボード製品は住宅向け、パネル製品は畜産向け、スチレン製品はブロックの受注が好調に推移し、いずれも前年売上を上回った。
システム製品は一般建築物件向けの受注で苦戦し、前年売上を下回ったが、断熱資材全体では前年売上を上回った。工業資材は、海外ユーザーを中心に半導体分野向け搬送用部材の拡大と、製造業の国内回帰を受けた静電気対策品の販売回復により、前年売上を上回った。
なお、産業資材事業全体のセグメント利益では、原材料価格上昇の影響を大きく受けた。
以上の結果、産業資材事業の売上高は234億2800万円で同5・5%増、セグメント利益は17億5400万円で同9・5%減となった。
通期の連結業績予想については、当初予想からの変更はなく、売上高が880億円で前期比1・2%増、営業利益は22億円で同13・2%減、経常利益は26億円で同13・5%減、当期純利益は22億円で同11・4%増を見込んでいる。