クリヤマホールディングスの2017年12月期連結決算は、売上高は489億4200万円で前年同期比9・2%増、営業利益は20億400万円でで同0・8%増、経常利益は23億5400万円で同3・0%増、親会社株主に帰属する当期純利益は25億4300万円で同62・3%増となった。
アジア事業のうち産業資材事業は、建機・農機向けの排ガス規制に対応する尿素SCRセンサー及びモジュールタンク、並びに工業用ゴム・プラスチック製品の販売が堅調に推移した。また、中国においては建機顧客の増産のほか、シールドマシン向けシール材の販売が好調だったことから、売上高は119億5600万円で同12・8%増となり、営業利益は3億8900万円で同351・0%増となった。
建設資材事業では、駅の改修・新築工事の増加を背景に、「エーストンシリーズ」(点字タイル等床材)の販売が増加した。また、チェーンストア向けのストライビング工法による「スーパー・マテリアルズ」(セラミックタイル)の施工が増加したことなどから、売上高は75億2600万円で同2・6%増となり、営業利益は2億3100万円で同67・7%増となった。
スポーツ施設資材事業については、「スーパーX」(全天候型舗装材)の販売が低調だったが、「タラフレックス」(弾性スポーツ床材)が体育館における競技時の安全性やメンテナンスなどの観点から、教育施設をはじめとした体育館の改修工事の受注を牽引した。その結果、売上高は21億2000万円で同1・4%増となり、営業利益は2億9300万円で同32・2%減となった。
その他事業では、スポーツアパレル用品販売において、「MONTURA」ブランドの販売強化を図るため、直営店4店舗をオープンしたほか、Web販売の強化やSNSによる広告・宣伝活動などを実施した。しかし、これらに伴うマーケティング費用などが発生したことから、売上高は6億8000万円で同7・8%増となり、営業損失は1億2100万円(前年は3000万円の営業損失)となった。
以上のことからアジア事業全体では、売上高は226億3700万円で同5・6%増となり、営業利益は9億1300万円で同0・5%減となった。
北米事業は、原油価格の上昇や原油の生産性向上を背景に、シェール・オイル&ガス市場向けホース販売が回復基調で推移した。また堅調な北米経済を背景に、飲料用ホースや産業用高圧ホースなどの販売が堅調に推移したことなどから、現地通貨ベースでの売上高は対前年比10・3%増となった。さらに、為替の円安も影響し、売上高は220億3600万円で同12・9%増となり、営業利益は20億9500万円で同41・2%増となった。
欧州事業に関しては、中東の石油業界向けホース販売が減少したが、北米のシェール・オイル&ガス市場や南米の消防関連市場向け販売は堅調に推移し、売上高は42億6900万円で同10・3%増となった。ただ、第2四半期連結会計期間に発生した品質管理基準の改定による商品廃棄損の影響から、営業損失は1億3900万円(前年は2億7900万円の営業利益)となった。
2018年12月期通期の連結業績予想は、売上高が535億円で前期比9・3%増、営業利益が24億円で同19・7%増、経常利益が28億円で同18・9%増、親会社株主に帰属する純利益が16億5000万円で同35・1%減を見込んでいる。