ニチリン決算 1~12月期 収益ともに2ケタ増加

2018年02月14日

ゴムタイムス社

 ニチリンの2017年12月期連結決算は、売上高は316億5100万円で前年同期比16・4%増、営業利益は85億1600万円で同28・7%増、経常利益は86億2900万円で同36・0%増、親会社株主に帰属する純利益が48億8300万円で同34・0%増となった。 

 セグメント別では、日本では顧客の国内販売は回復傾向が鮮明になり、海外需要も堅調に推移した。これにより、売上高は316億5100万円(前年同期は287億8100万円)。また、引き続き原価低減活動に取り組んだ結果、営業利益は23億2300万円(同15億6200万円)となった。

 北米については、これまで雇用の安定とガソリン安を背景に堅調に推移してきたが、やや陰りが見られ、売上高は124億6400万円(同131億300万円)、営業利益は6億5800万円(同9億2700万円)となった。

 中国は景気に緩やかな回復が見られる。小型車減税が縮小されたものの、SUV車の需要増による好調が持続しており、売上高は114億5200万円(同91億7500万円)。営業利益は従来からの生産性改善活動に量産効果が加わり、18億8700万円(同11億900万円)となった。

 アジアに関しては、二輪用ブレーキホースの販売に加え、新しく商品投入したフューエルホースの販売が堅調に推移した。さらに政治不安により低迷していたタイ市場の回復もあり、売上高は142億4000万円(同116億8300万円)、営業利益は37億5200万円(同28億600万円)だった。

 欧州では、2016年10月にハッチンソン・ニチリン・ブレーキ・ホーシーズを子会社化したこと、顧客からの受注が堅調に推移していることより、売上高は59億3800万円(同31億200万円)となった。ただ、子会社化によって生じたのれん償却費もあり、営業利益は1億2100万円(同1億1700万円)となっている。

 2018年12月期通期の連結業績予想は、売上高が595億円で前期比0・2%増、営業利益が85億円で同0・1%減、経常利益が85億円で同1・4%減、親会社株主に帰属する純利益が50億円で同2・3%増を見込んでいる。

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