昭和ホールディングスの2018年3月期第3四半期連結決算は、売上高が99億8144万円で前年同期比5・7%増、営業利益は15億27万円で同39・2%減、経常損失は40億9118万円(前年同期は経常利益26億1208万円)、四半期純損失は32億128万円(前年同期は四半期純利益3億1712万円)となった。
セグメント別にみると、デジタルファイナンス事業は71億7327万円で同8・6%増、セグメント利益は21億6078万円で同21・3%減となり、増収減益となった。
同事業では、主にタイ、ミャンマー、ラオス、インドネシアなどではリースなど売上は順調に拡大したものの、SME計上時期を保守的に回収ベースへと変更したことによる減収効果があった。また当該時期では将来の成長のための投資的費用を積極的に投下したことで、売上高・営業利益を伸ばすことができなかった。
スポーツ事業は増収減益だった。製造販売部門で主軸となるアカエムボールは、国内ソフトテニスボール市場で高いシェアを維持している。ただ、天候不順の影響を大きく受け、大会及びイベント等の中止が続き、ルーセントブランド用品の販売にも大きく影響を及ぼし低調に推移した。
なお、再生事業部門であるテニスクラブは、新規に熊本市、柏市における新規開業が続き、急速に業績を伸ばした。また、工事施設部門も検収月の偏りはあったものの、日頃からの情報収集とネットワークが功を奏し、多くの案件を獲得した。
一方、当期間においても、今期当初から物流の老朽化対策として、外注化実施に伴う費用増、製造部門での費用増、計画的戦略に伴う先行費用など一時的な先行投資費用が生じ、利益が圧迫され減益となった。
これらの結果、同事業の売上高は12億654万円で同4・7%増、営業利益は1億3073万円で同28・2%減となった。
同社グループの創業以来の事業であるゴム事業は減収減益となった。
国内では、ゴムライニング防食施工において、前年同期並みの受注実績に加え、施工の一部が当期間へずれ込んだことにより前年実績を上回る成績となったが、機械設備にゴム部品を供給するコンポーネント事業は主力商品の受注は回復傾向にあるものの前年同期の実績を超えるには至っていない。
以上により、同事業の売上高は11億5368万円で同5・9%減、セグメ ント損失は1億3473万円(前年同期はセグメント損失5013万円)となった。
主にトレーディングカードゲーム制作やエンターテインメント関連の書籍及び電子書籍の制作などを行うコンテンツ事業に関しては、売上高は3億1820万円で同16・0%減、営業損失は5029万円で(前年同期はセグメント利益4070万円)となった。
通期の連結業績予想については、同社グループが直近で行ったM&Aなどによる収益上振れ要因の情報収集・検討が必要な状況で、現時点では適切な予想をすることが困難なことから、業績予想の公表を差し控えている