宇部興産は2月23日、宇部興産と丸善石油化学が50%ずつ出資する子会社の「宇部丸善ポリエチレン」が、過去に販売した低密度ポリエチレン製品で、顧客と契約した検査項目の一部を実施していなかったと発表した。
同日開催された記者会見で山本謙宇部興産社長は「多大なご迷惑を掛け、深くおわび申し上げる。調査委員会の結果を待ち、再発防止対策を行っていく」などと謝罪した。
対象になる製品は低密度ポリエチレン製品のうち、主に電線などの押出被膜用途向けに販売された製品で、宇部丸善ポリエチレンが販売するポリエチレン数量の7%に相当する。
同社は昨年12月27日付で、山本社長を本部長とする対策本部を設置し、「製品の品質には問題がない」ことの確認と説明を、出荷先である33企業グループ50社に順次進めている。
さらに、2月21日付で外部の弁護士と社外取締役で構成された調査委員会を設置し、原因追及、対策本部が策定する再発防止策の妥当性などを検証する。