タイヤメーカー4社の17年12月期の非タイヤ部門の売上高は、全社が増収となった。セグメント利益については、スポーツ事業・産業品他事業ともに好調だった住友ゴム工業と、ATGが通期で連結となった横浜ゴムは増益となった。一方、国内事業の利益が減少したブリヂストンが減益、米国子会社での新製品立ち上げに伴う一時的な生産低下などがあった東洋ゴム工業は損失となっている。
◆ブリヂストン
ブリヂストンの非タイヤ事業である多角化部門は、ベルトやホース、免震ゴムなどの化工品事業に、スポーツ用品事業と自転車事業を加えたセグメントである。
多角化部門の売上高は6278億円で前期比7%増となったが、営業利益は国内事業の利益減少の影響により318億円で同8%減で増収減益となった。
18年12月期の通期予想については売上高が6400億円で同2%増、営業利益は340億円で同7%増の増収増益を見込んでいる。
◆住友ゴム
住友ゴムの非タイヤ事業は、スポーツ事業と産業品他事業で構成されている。
非タイヤ事業の合計売上収益は1213億円で同12%増、事業利益は87億円で同24%増の増収増益だった。
このうち、スポーツ事業の売上収益は817億円で同12%増、事業利益は44億円で同2%増、産業品他事業の売上収益は396億円で同11%増、事業利益は43億円で同59%増となった。
産業品他事業では、制振事業で年間目標7500棟の販売を超過達成し、医療用精密ゴム部品は欧州中心にグローバル展開を進め、順調に販売を伸ばした。
OA機器用精密ゴム部品はプリンター・コピー機の生産回復と新規獲商により増収。インフラ系商材は東京オリンピック・パラリンピック関連の建設需要の取り込みが始まるなど好調に推移した。
18年12月期の通期予想は、非タイヤ合計の売上高が1250億円で同3%増、事業利益は80億円で同8%減。スポーツ事業の売上収益は850億円で同4%増、事業利益は40億円で同9%減、産業品他事業の売上収益は400億円で同1%増、事業利益は40億円で同6%減の見通しとなっている。
◆横浜ゴム
横浜ゴムの非タイヤ事業は