住宅・店舗・ビル用の各種建材や設備機器などを幅広く紹介する国内有数の建築総合展「建築・建材展2018」が3月6~9日、東京・有明の東京ビッグサイトで開催され、ゴム関連企業も独自技術や製品などを紹介した。
◆住友理工
住友理工は「安全・安心」をキーワードに、木造住宅用制震システム「TRCダンパー」を中心に、重量床衝撃音対策用デバイス、ビル用制震デバイスを展示した。
ブースでは、実演販売士が「30分で取り付け可能」と施工のしやすさに定評のある、TRCダンパーの施工実演デモンストレーションを実施した。その他、耐震工法と制震工法の違いが分かる模型も使ってTRCダンパーの有効性を説明したことに加え、梱包されたTRCダンパーも展示し、実際に施工現場に届く製品の大きさが把握できるように工夫し、PRしていた。
同時に、2018年発売予定の天井や床を剥がさずに施工できるリフォーム向けの制震システムを初めて参考出品した。
リフォーム専用制震システムは、天井や床を剥がす
ことなく取り付け部分の壁のみを剥がし、横架材や補強材を取り付けることでTRCダンパーが施工可能となる。今後のリフォーム需要の増加を見込み、製品化された。
TRCダンパーは自動車用防振ゴムで世界トップクラスのシェアを誇る防振ゴム技術を応用したも。同社の木造住宅用制震システム「TRCダンパー」は、内蔵された特殊粘弾性ゴムが伸び縮みすることで、地震エネルギーを熱エネルギーに瞬時に変換。震度6強の地震で、水平変位を最大50%程度低減することができる。
◆ランクセス
合成酸化鉄顔料の世界有数のメーカーでもあるランクセスは「クオリティ・カラーズ~ カラーコンクリートで探求する建築デザインの可能性~」をテーマに、コンクリート建築の魅力を高めるコンクリート着色剤、着色剤を使用したコンクリートブロックサンプル、世界各国の建築用途事例などを紹介した。
ブースでは、外装材メーカーの高橋カーテンウォール工業との協力で、異なる表面仕上げで意匠性を高めたプレキャストコンクリート部品の特別展示を行った。展示部品は8点で、灰色のコンクリートに着色し、加工仕上げすることにより、コンクリート素材でありながら、木目調や和室の砂壁などのデザイン性の高い部材が展示された。
また、カラーコンクリートのサンプルや顔料を展示した他、国内や海外でのカラーコンクリート使用の建築物を映像で紹介するだけでなく、同社顔料を使用したヨーロッパ地中海文明博物館の外観をパネル展示した。
同社では、これらの展示を通して、コンクリート着色顔料の魅力をPRしていた。
◆クラレ
クラレは合わせガラス用中間膜トロシフォルなどを展示した。
トロシフォルは建築業界をリードするPVBおよびアイオノマー樹脂製中間膜であり、幅広い製品の組み合わせによって、最適なソリューションの提供が可能。
ブースでは、トロシフォルのカラー見本を実物を使用して紹介した。また、従来の合わせガラス用中間膜に比べ、100倍の硬度5倍の強度を誇るアイオノマー樹脂製セントリグラスの強度をPRするために、割れたガラスを地面に置き、人が上に乗っても強度が保たれていることが体感できる体験デモも実施していた。
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