東ソー(株)の100%子会社、日本ミラクトラン㈱は東ソーより熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)の営業権を2017年10月1日付けで譲受し、製販一体会社として新たなスタートを切った。
「基本的には東ソーのTPU製品も日本ミラクトランが販売する。製販一体化により、今まで以上に市場ニーズと環境変化へ、迅速かつ柔軟に対応できる」(高橋志津夫営業部長)。
TPU製造は日本ミラクトラン厚木工場、山梨ミラクトラン(日本ミラクトラン100%子会社)で行っており、東ソー南陽事業所を合わせると年産4000tの生産能力となる。
同社のラインナップには、一般タイプの「ミラクトランEシリーズ・Pシリーズ」、低圧縮永久歪を改良した「ミラクトランHシリーズ」、難燃タイプの「ミラクトランUシリーズ」、無黄変タイプの「ミラクトランXN-2000シリーズ」などがあり、高機能化する市場ニーズに応えている。
「ミラクトランHシリーズ」は、圧縮永久歪と耐熱性が優れており、パッキン、ブッシュなどの自動車用途、建機用途向けに高評価を得ている。
「ミラクトランXN-2000シリーズ」も無黄変の特徴を生かし、従来のフィルム分野以外の用途開発にも力を入れる。
足元の需給動向については、ホース・チューブ、ベルトの押出分野での需要は底堅く、自動車用途やフィルム分野も伸びており、トータルでは4~5%の成長を維持しているという。
18年度の需要見通しについては、射出分野では自動車用部品での高機能製品を中心に他素材との差別化を図りながら、ライフサイエンス分野を中心としたフィルム、シート類での拡販を