工業品が堅調推移、NBR2桁増
日本ゴム工業会がこのほどまとめた2017年の合成ゴム品種別出荷実績は、国内向け・輸出向けとも前年を上回り、142万2911tで前年同期比1・0%増となった。出荷実績は減少傾向が続いていたが、4年ぶりの増加となった。
国内出荷のゴム工業向けでは自動車用ゴム部品を中心とする工業品向けが伸長、品種別ではNBRソリッドが2桁増となった他、SBRソリッドも伸長した。
一方、CR、IIRの出荷実績(別表)を含めた総出荷量は、165万1935tで前年比0・3%増でほぼ横ばいだった。
17年の四半期ごとの品種別出荷の推移を見ると、1~3月は37万4394tで前年同期比4・3%増、4~6月は33万5560tで同1・8%減、7~9月は35万3117tで同2・5%増、10~12月は35万9840tで同0・9%減と推移した。
この結果、17年年間では国内向けはゴム工業向けが63万4675tで同0・5%増、紙加工用やプラスチック用などのゴム工業外向けが23万8921tで同1・2%増となり、国内出荷合計では87万3596tの0・7%増となった。
ゴム工業向けは主力の自動車タイヤが42万732tで同0・3%増、自動車用ゴム部品を中心とする工業用品は11万4285tで同3・4%増、防舷材・手袋・医療用品が対象のその他は8万2650tで同1・9%減となった。
一方、輸出出荷は54万9315tで同1・6%増。SBRソリッドは同3・3%増、BRソリッドは7・8%減、IRは8・3%増、NBRラテックスは6・0%増となった。
輸出向けの合計ではソリッドが同1・6%減、ラテックスは同5・6%減となった。
ちなみに合成ゴム工業会がまとめた1~12月の合成ゴム品種別生産実績によると、累計の生産量は全体で162万705tで同3・6%増となった。
品種別ではSBRが同3・4%増、BRが同10・1%増、NBRが同13・1%増などとなっている。
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