クラレのイソプレンカンパニー・エラストマー事業部は、水添スチレン系エラストマー「セプトン」「ハイブラー」、TUポリマーの製品価格を3月1日出荷分からグローバルで0・25USドル/kgの値上げに踏み切った。ナフサなどの主要原材料市況は昨年晩秋から上昇を継続しており、対象製品のユーティリティを含む製造コストの上昇は、自助努力によるコスト吸収の範囲を超えており、安定供給の維持と採算改善を図る方針だ。
2017年12月期における「セプトン」「ハイブラー」の販売はコンパウンド需要、メディカル用途(医療用フィルム)を中心にアジア、アメリカでの販売が好調に推移、液状ゴムもタイヤ向け中心に2ケタ近い伸びとなり、「セプトン」「ハイブラー」ともに販売量は過去最高を更新した。
新規グレードの水添スチレン―ファルネセン共重合体〈セプトン〉BIO―シリーズ及び制振機能をより高めた制振性熱可塑性エラストマー〈ハイブラー〉の用途展開も進展。〈ハイブラー〉は自動車用部品、家電用部品の制振、吸音部材・発泡制振材を主用途に順調に進んでいる。
液状ゴムの「ファルネセン(LFR)」は低温でのグリップ性能の改善に寄与するタイヤ用ゴムとして国内のタイヤメーカーの冬用タイヤに本格採用され、海外タイヤメーカーからの引き合いも活発化している。
こうした需要増を背景に同社がかねてから進めていたタイのラヨン県マプタプット、石油化学コンプレックス内の