エボニック ポリアミド12製造拠点を新設

2018年03月16日

ゴムタイムス社

 エボニックインダストリーズは3月15日、高機能樹脂ポリアミド12(PA12)の新たな製造施設を建設すると発表した。

 これにより、エボニックグループのPA12全体の生産能力は50%以上増強される。PA12は、自動車業界、石油や天然ガスパイプライン、3Dプリンティングなど、成長著しい市場に必要不可欠な素材。

 基本エンジニアリング計画を完了した後、エボニック最大規模の拠点であるノルトライン=ヴェストファーレン州のマールケミカルパークに約4億ユーロを投資し、新たな製造施設を建設する。既存PA12製造工場のポリマーおよびその前駆体の製造設備が増強され、2021年初頭に新たな製造施設が稼動する予定。

 本投資はエボニックの利益目標達成に大きく貢献し、長期にわたり数億ユーロの年間キャッシュフローを生み出す。同プロジェクトは、成長投資の年間予算の一部として4年間にわたって実施される予定。

 エボニックインダストリーズ取締役会長クリスチャン・クルマン氏は、「これはドイツでエボニック最大の投資計画になります。スペシャルティ用途向け高機能樹脂ポリアミド12は、当社の成長分野としているスマートマテリアルズの重要な一部で、この分野に投資を行うことは、スペシャルティケミカルに一貫した注力戦略に即したものです」と、コメントしている。さらにクルマン氏は、ドイツを魅力的かつ競争力のある拠点と考えており、「マールで働く従業員は高い技能をもち、この投資は約150名の雇用を創出します。加えて、既存のインフラ設備との最適なシナジーを得ることができます。これにより、世界規模でエボニックのスペシャルティ製品を販売する好ましい環境へとつながります。」と述べている。

 PA12市場の年間成長率は世界的に5%を超え、グローバルGDPの伸びを大きく上回っている。そして3Dプリンティング用途市場の成長率は二桁に達する。

 

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