東部ゴム商組のべルトホース部会は3月22日、銀座フェニックスプラザでべルト・ホース商工懇談会を開催した。(本紙既報)
同組合では、15年からベルト、ホース流通動態調査を一括して発表している。今年も設問を見直し細分化するなど、最新動向に即した内容で「第4回ベルトホース流通動態調査」が行われ、同会において報告された。
同調査は、同組合ベルトホース部会員企業および同部会選定の組合員企業合計60社を対象に、17年1~12月を調査対象としたもので、回答率は85%(51社)。
製品を伝動ベルト(V形、歯付、プーリ、その他)、搬送ベルト(ゴム、樹脂、その他)、高圧ホース(ゴム、樹脂)、ゴムホース、樹脂ホース、空圧チューブ・継手に分類し、売上や価格、販売上の問題点など13の設問に対して回答を求めた。
〈17年の売上高実績〉
17年の売上高分布を見てみると、ベルト・ホース12品目全てで前年比「95~105%」が最も多い回答となった。このうち、「105%~110%未満」「110%以上」の上位2回答の割合が多かったのは、高圧ゴムホース(53%)、伝動プーリ(41%)、搬送樹脂、樹脂ホース(40%)となっている。
高圧ゴムホースは、上位2回答が前年の20%から53%に急上昇した。これは主要業界の建設機械、工作機械の生産が好調だったことによる。また、同様の傾向として、高圧ホース樹脂も上位2回答は前年の13%から33%に上昇した。
〈17年の市場価格の状況〉
伝動V形を除く11品目で「問題ない」回答が70%超となり、市場価格は総じて安定している。特に伝動・搬送のその他、高圧樹脂、ゴムホースの4品目は85~100%で高率だった。
ただ、市場価格について、山田徹副部会長は「必ずしも問題がないからと言って価格が安定しているのではなく、伝動ベルトV形などは同業他社との価格競争が激しい」と述べ、一部品目では価格が乱れていると紹介した。
〈18年の売上高予想〉
全品目で「95~105%未満」が最も多い回答となった。これは前回調査から変わらない。
細かく見ていくと、上位2回答から下位2回答(「90%から95%未満」「90%未満」)を大きく上回ったのは、高圧ゴムホース、搬送樹脂、樹脂ホース、伝動歯付、ゴムホース、伝動プーリ、高圧樹脂ホースの7品目。高圧ゴム・樹脂ホースや搬送樹脂は、今年も堅調な売上が続くと見る組合員が多いことがわかる。
一方、下位2回答が上位2回答より多かったのは、ベルトでは伝動その他とホースでは空圧チューブの2品目となっている。
〈ベルト・ホース販売上の問題点〉
ベルト2品目、ホース4品目の販売上の問題点を①価格競争②販売ルート③客先の要求④その他の4つに大別して聞いた(複数回答)。その結果、高圧ホースを除いた5品目で「同業他社との価格競争」が1位回答となり、「急ぎ納期」が2位回答